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《完結》 ∞【無限】ミッション!~俺だけに与えられたシークレットミッションを達成して手に入れたSSS級の能力や神器で世界を見返す史上最強のハンターへ~  作者: 陽和
第8章~未来のために~

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臨時世界ハンター会議⑦~巨兵核の所在~

澄人が中庭で巨兵核を探しております。

(やっぱりないよな……どこにいったんだろう?)


 ここまで探しても見つからないのであれば、誰かが持っていったと考えるしかない。


 あれだけ大きなものがなくなったことに気づかないあたり、巨兵核のことを完全に忘れていたようだ。


(でもなぁ……あんなの持って帰ってどうするんだっていう話だし……)


 いくら考えても、誰かが巨兵核を持ち去る理由が思い浮かばない。


 そうなると、やはり庭のどこかに巨兵核があるはずだ。


「あれ? みんなで何をしているの?」


「聖奈? ちょうどよかった、聞きたいことがあってさ」


 真面目な顔つきで手招きをすると、聖奈は警戒することなく近寄ってくる。


 聖奈に巨兵核について質問をしようとしたところで、夏さんたちもこちらに近づいてきた。


「庭にこれくらいの岩が置いてあったと思うだけど、どこにあるか知らない?」


 大きさを伝えるために両手を大きく横に広げたら、聖奈が「んー」と人差し指をあごに当てながら答える。


「あーっ……あの岩は、おじいちゃんが軽く運動じゃ!とか言いながら壊しそうだったから運んでおいたよ」


「本当に!? どこへ!?」


「お兄ちゃんの部屋だよ」


 俺が勢いよく食いつくと、聖奈はあっさりと場所を教えてくれる。


 ただ、俺の部屋に岩などは置いていない。


 そんなものはないと言おうとしたとき、敷地内に使われなくなった【自分の家】が脳裏に浮かんできた。


「あそこまで運んでくれたのか?」


「うん。お兄ちゃんが初めて境界から獲得したものだから、おじいちゃんに壊されたくなかったんだよね」


「ありがとう! 助かったよ!!」


「本当? えへへ」


 聖奈は俺の質問に笑顔でうなずき、照れくさそうに微笑んでいる。


 お礼を言ってからすぐにその場を離れ、俺は自然と走り出した。


「え? どうしたの?」


「澄人さま!?」


 俺が突然駆けだしたため、夏さんたちが困惑していた。


 みんなの声を背中で受けながら、俺は昔使っていた【自分の家】へ向かった。


(この辺りは草木が生えっぱなしになっているけど、手入れをしたほうがいいかもな……)


【自分の家】の前へ到着し、荒れ果てた家の周辺を眺めてため息をつく。


 鍵を取り出して解錠してからドアノブを引いた。


 ギーッという音とともに扉が開き、玄関へ足を踏み入れる。


 靴を脱いでからリビングへ進もうとした俺を巨大な塊が出迎えた。


「聖奈はどうやってこれをこの中へいれたんだ?」


 6畳のあるリビングの中央に俺の背丈以上ある岩が鎮座しており、俺はその前で立ち尽くす。


 よく床が抜けないなと感心しながら観察していたら、お姉ちゃんたちも入ってきた。


「澄人さま、その岩はなんでしょうか?」


「澄人、それを持って帰るの?」


「お兄ちゃん、運び出すなら手伝うよ?」


 夏さんと、お姉ちゃんが岩を見て不思議そうに首を傾げている。


 聖奈だけは腕まくりをしながらこちらへ近づきてきていた。


「これからスキルを使用します。見ていてください」


 俺は振り返り、3人へ簡潔にこれから行う作業を説明する。


 3人とも興味津々といった様子で俺の話を聞いていた。


「まずは確認からさせてもらいますね」


 右手で岩に触れつつ、頭の中でスキルを発動させる。


【鑑定】と念じると、視界の中にいくつもの文字が現れた。


──────

アイテム名:岩石の巨兵核

説明:岩石の巨兵を稼働させている核。

──────


「岩石の巨兵核で間違いないです……よね?」


 俺と同じように鑑定をしたのか、夏さんが同意を求めるように聞いてくる。


「はい、夏さんのおっしゃる通りです。では、これから神器を作るので、一応離れていただけますか?」


「わかりました」


 夏さんが核から数歩離れてから俺はスキルを発動させた。


「神気創造」


 体の中から大量の魔力が消費されていき、目の前に金色の光が集束していく。


 光はやがて巨兵核全体を包み込み、まばゆい金色の光が一段と強くなる。


「すごい……」


「これは……」


 聖奈とお姉ちゃんが驚きの声を上げ、夏さんは口を開けたまま固まっていた。


 神器の製作をするにあたって、もう一つ欠かせないものがある。


 それを渡してもらうため、呆然と核を眺めている夏さんへ手を差し出す。


「夏さん、【八咫鏡】の欠片を持っていますよね? 貸していただけますか?」


「えっ!? ……もしかして作っている神器というのは……」


「八咫鏡です。欠片はいつも肌身離さず持っていますよね?」


「…………」


 俺がお願いすると、夏さんは目を丸くして絶句する。


 しばらくしてから我に返り、胸元からお守り袋を取り出す。


「これのことですか……?」


 恐る恐るという感じで俺に見せてくれたのは、以前教えてくれた夏さんが割ってしまったという八咫鏡のかけらだ。


 それを受け取り、しっかりと握りしめる。


【神気創造スキル実行確認】

 八咫鏡製作が可能になりました

 実行しますか?


 材料をそろえた俺へ最終確認をするように画面が表示された。


【はい】と答えると、俺が持っている欠片が手から離れて金色に光る。


 欠片が巨兵核に触れた瞬間、核が光源となって金色の光が爆発した。


「これはっ!?」


 俺の視界全てが金色に染まり、お姉ちゃんたちも驚きの声を上げる。


 光が収まると、床に異界で見た物と同じような【丸い板】が転がっていた。


(八咫鏡……できたか……なんでうちの家紋が……)


 神気創造で完成した八咫鏡には、なぜか草凪家の家紋が中央に刻印されている。


 異界で見たものには家紋がなかったのは、きっと長い時間かけて消えてしまったのだろう。


「夏さん、どうぞ。あなたのために作りました、使ってください」


「ふぇ!?」


 床に落ちていた丸い板をひょいっと拾い上げ、夏さんへ差し出す。


 受け取った夏さんは、手にしているものを見て混乱していた。

ご覧いただきありがとうございました。

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これからもよろしくお願いします。

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