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《完結》 ∞【無限】ミッション!~俺だけに与えられたシークレットミッションを達成して手に入れたSSS級の能力や神器で世界を見返す史上最強のハンターへ~  作者: 陽和
第5章~ライコ大陸の謎~

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異界での2日間⑦~水の試練~

水の試練を行っております。

お楽しみいただければ幸いです。

 俺の周囲にある液体が普通の水ではないようなので、まず初めにこれを取り除こうと思う。

 体へ思いっきり魔力をまとわせて、雷へ変換すると同時に捕食のスキルを付与させる。


 捕食のスキルなら無機質でも有機物でも関係なく吸収することができるため、今はこれに賭けるしかない。


「わっ!?」


 雷が展開して黒い水を飲み込んだ瞬間、俺の体は地面へ打ち付けられた。

 何が起こったのかわからずに上を見上げると、数メートル上に出口のようなものが見える。


 周りは俺の体ほどしか空間がなく、縦に深く掘られたような穴になっていた。

 とりあえず危機は脱したようだが、理解が追い付かないままゆっくりと立ち上がる。


「……これが水の試練? 上に出られるのか?」


 自然と呼吸ができているため、体が落ち着きを取り戻す。

 いつまでもここにいたらまた先ほどと同じようなことが起こると思い、穴から出るために跳躍した。


「これは……きれいだな……」


 穴の外には幻想的な風景が広がっており、思わず声が出てしまう。

 湖の周りをほのかに光る花が散りばめられたように生えており、その中心に小屋のような場所が見える。


 花を見るために歩き出そうとした時、警告のように赤い画面が飛び出してくる。


【警告】

 水の試練2から9をスキップしようとしています

 このまま水の試練10を開始できますが、達成できなかった場合は報酬が受け取れません

 それでもよろしければこのまま進み、2を受けるのなら戻ってください

 ※水の試練10を達成した場合には、すべての報酬を受け取ることができます


(こんな内容初めてだな)


 俺が入っていた穴を見ると、先ほどとは違って底が抜けていた。

 あのまま穴に入っていたらなにかしらの試練を強制的に受けることになっていたようだ。


 10を達成できたらすべての報酬が手に入るようなので、俺はこのまま進むことにした。


(戻ったところで時間がかかるだけだからな)


 改めて足を進めると、再び俺の前へ画面が現れる。


【水の試練10】

 湖の中心にある建物内へ入りなさい


 ミッションの内容を確かめるように視線を上げると、ほのかに光る花に囲まれた湖の中心に木で作られたような小屋が建っていた。

 そこへ向かって1本の橋が湖を渡るようにあり、簡単だなと思いながら足を進めた。


 橋の中ほどまで周囲を警戒しながらゆっくりと歩を進めていたが、何も起こらないため拍子抜けしてしまう。


(最初こそ死ぬかと思ったけど、最後はこんなものなのか?)


 あと30メートル程で小屋の入り口へ着いてしまう。

 苦もなく試験を終わらせることができると考えていたら、視界の端に見える光が強くなっているような気がした。


 目の錯覚かと思って足を止めた瞬間、光が俺に向かって放たれる。


(雷を!!)


 光の正体がわからないため、雷の剣で防ぐために魔力を巡らせた。

 しかし、俺の魔力が間に合わず、光の弾は俺の眼前まで迫ってきた。


「速すぎる!」


 最初の弾をなんとか身をよじって避けるが、かすった髪の毛がチリチリと音を立てた。

 触れることがなかった皮膚は、弾の温度が異常な高さであることを俺へ知らせる。


(1発でもまともに受けたらどうなるのかわからない……高熱で貫通する可能性もある……)


 試験を終わらせるために先へ進もうとしたら、雷が異常な数の弾を察知した。

 無数に存在しているほのかに光っていた光源が大きく膨らみ、高速で俺へ打ち出され始めている。


 それを防ごうと雷の剣を迎撃に向かわせるものの、四方から発射されている攻撃に対応できない。


「剣が間に合わない! 別の方法だ!!」


 弾の速度に俺の反応が間に合わず、雷の剣では1割弱しか攻撃を防ぐことができずにいる。

 弾の気配は探知することができるのでなんとか当たらずに済んでいるが、避けているうちに少しずつ後退しているのがわかる。


 先へ進むことができなくなり、どうしようかと心に不安が生じた。


(避けるので精一杯……どうすればいいんだ?)


【案内】

 水の試練をリタイアできます

 実行しますか?


 そんな時、俺の思考を読んだかのように水の試練を辞退させる案内が表示された。

 ここで引き下がる気などまったくないため、表示を無視して弾の回避を続ける。


 神気によって身体能力を底上げした状態でギリギリ回避できるため、何も使っていなかったら最初の1発で死んでいたかもしれない。

 そう考えると神気をさらに使って余裕を持たせるのも選択肢の1つだろう。


(ただ、試練の中は神の一太刀を使えるようにしておきたいんだよな……)


 自分の切り札が使えない状況を自ら作りたくないので、これ以上神気を解放できない。

 この状況を打開するためにどうしようか迷っていたら、急に攻撃が止んだ。


「なにが……そういうことか……」


 夢中になって光の弾を回避していたら、いつの間にか橋から追い出されていた。

 試しに1歩進んだら光の弾が打ち出されてきたので、これが攻撃をしてくる範囲なのだろう。


(最初は半分まで進めたから、勢い良くそのまま走り込んだらクリアできていたな……くそう……)


 もう最初の油断させる間は無く、橋に足を踏み入れた瞬間に光の弾が打ち出されてくる。

 花を見ると煌々と光り、俺のことを狙っているように見える。


(迂回しようにも橋以外からあの小屋へ行こうとしたら、水に足を取られて回避ができそうにないからな……)


 作戦を練るために橋から離れて湖の周りを見てみようと思った時、ある考えが俺の頭をよぎった。


(あんな高温で飛んでくる音速の弾を……)


 思い浮かんだ案ができないだろうと思いつつも、試してみたくなったのでもう1度橋へ足を踏み入れた。

 打ち出されてくる光の弾を見すえつつ、体にまとわせた魔力を雷に変換し、《捕食》のスキルを付与させる。


 光の弾を吸収しようとした雷と光の弾が衝突すると、バチンという音が鳴って魔力が飛散する。

 ただ、俺に迫ってきていた光の弾も消えており、光の弾に捕食のスキルが有効であることがわかった。


【注意】

 魔力が足りず、捕食しようとした対象が相殺してきました


 これは注意に目を向けつつ、次々を襲ってくる光の弾から身を守るように雷を展開させた。

ご覧いただきありがとうございました。

これからもよろしくお願いします。


次の投稿は5月4日に行う予定です。

もしよければ、感想、ブクマ、評価、待ってますので、よろしくお願いいたします。


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― 新着の感想 ―
[一言] なんで主人公は他の異界の入り口を塞いで いるのでしょうか?。 独占にしても入れなくなった企業や関係者が 学校に押し寄せていたはずですが、断るのも お金が絡む以上難しいでしょうし、そうなると …
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