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闇属性だけど脚光を浴びてもいいですか―追放された少年暗殺者はワケあり闇美少女たちと真の勇者へ成り上がる  作者: ミオニチ
【第3部 光と闇と混沌と】2章 集う希望、蠢く絶望。

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266話 〝赤キ月ノ夜〟5ー最小(ミニマム)の戦い。

お待たせしました。

先日、一瞬ですが日間ランキングに載れました! 応援いただき、ありがとうございます!


本日もよろしくお願いいたします!




『ビィィィィィィィィィィッ!』


 毒々しいまでの赤い月が照らす空の下。


 いつか聞いた悲鳴に似た響きが森を丸ごと呑みこんだ災厄―― 赤き(レッド)終末の捕食粘体(リヴァイアスライム)から発せられる。


 もちろん、その音自体もその巨体同様に、かつて僕たちがリライゼンの街で戦った超大(ヒュージ)暴食黒粘体(グラトニースライム)などとは比べものにならず、それだけでこうしてびりびりと体に振動が伝わってくるほどだ。


「穿て」


『ビィィィィィォォォッ!』


 一方で、その巨体に悲鳴と痛苦を与える存在は、小さかった。


 ロココ。かの災厄にとっては、羽虫、いやそれにも満たない存在が災厄の身をちぎり、抉り、穿ち、翻弄している。


 最小の竜(ミニマムドラゴン)。ドルギガ山岳地帯での大規模魔物討伐作戦のあとで僕は聞いた。


 あの高空での戦いぶりを見て、ロココを最上位の魔物の一種である竜になぞらえて、そう評した冒険者がいたって。


「抉れ。壊せ」


 そのしなやかな四肢にまとう幾重にも重ねた赤い呪紋は、甲と爪のごとく。


 打ちこむ楔は、まるで夜空を舞台(ステージ)に舞うかのように、あらゆる変則的な機動を可能とし。


『ビィィィィィガァァァッ!』


 そして、魔力組成の根幹への干渉は、ほんの一瞬であっても、(あいて)の時を止める。


 縦横無尽。まさにそういっていい最小の竜(ミニマムドラゴン)の戦いがそこで繰り広げられていた。


 だが。


『ビィィィィィォォァァァッ!』


「くっ……!」


 その災厄(あいて)は、あまりにもあまりにも巨大(おおき)い。


『ビィィィィィィィィァァァッ!』


「くっ……! うっ……! 穿てっ! 壊せっ!』


 どれだけ優位に戦い、幾度破壊しようとも、それは災厄の万分の一にも満たず、何よりも災厄には。


『ビィィィィィィィィォォォァァァッ!』


「くっ……! うぁっ……!」


 おそらくは戦っているという意識すら、ない。


 それは、赤く染まるあたりの土を食らいながら、いまも緩慢な王都への進攻を止めないことからもあきらかで。


 ただ、食らおうとしているだけ。羽虫にも満たない最小(ミニマム)な存在をその本能のままに。


『ビィィィィィィィィガガガギィァァァッ!』


「なっ……!? くっ……! 纏い、鎧え、鎧え、鎧え……!」


 喰らおうと業を煮やした本能がその(かたち)を変える。


 対するロココがその右足に何十重にも呪紋を巻きつけていく。


 大質量。おそらくは万を超える触手を伸ばしてもとらえられなかったロココに、今度はそれ自体だけで超大(ヒュージ)に等しい触腕を――


「ロココ! あわせてっ! 【虚影零(ゼロハイド)っ!」


「あああああっ! 穿てぇぇぇっ!」


 約八割の……!


突破(ストライク)】っ!」


『ビィィガガガギィィィグィィィィァァァッ!?』


 ――地を穿つ赤い流星と、その逆に飛翔する黒の影。


 僕とロココのその交差の瞬間、超大(ヒュージ)に等しい触腕の半分ほどが跡形もなく吹き飛ばされた。


 そして。


「【(あま)の蜜糸】」


 全身の魔力の約二割を振った僕の耳に、待ちに待ったその声は甘やかに聞こえてきた。


『ビ……ィィィィィィィィィィァァァッ!』


 そして、赤き(レッド)終末の捕食粘体(リヴァイアスライム)はその巨大な全身をよじり、震わせる。


 ――まるで歓喜に(よだれ)を垂らし、踊るかのように。



ということで、災厄との戦い開始です。確実に強くなっているノエルたちですが、あまりにも相手は巨大。そこで放たれた一手、というところで次回。




さて。ブクマ、高評価、いいね! などの応援いただきありがとうございます。まだの方、ぜひお願いいたします! 感想もご自由にどうぞ!



さらに、マンガBANGアプリとwebでコミカライズ連載中! アプリ最新話は明日1月9日更新です! かっこいいノエルをぜひ!


マンガ分冊版とwebから全面加筆修正した電子ノベルもAmazon、DMM等各種電子販売サイトで発売中です!



新作もまだまだ書き溜め続行中です!



では、次回「誘引という名の」にて!

1月16日、マンガと同日中に更新です!


それでは、今後ともよろしくお願いいたします!

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