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闇属性だけど脚光を浴びてもいいですか―追放された少年暗殺者はワケあり闇美少女たちと真の勇者へ成り上がる  作者: ミオニチ
【第3部 光と闇と混沌と】2章 集う希望、蠢く絶望。

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249話 〝黒の花〟舞う。※

しばらく日間ランキングにいれて、新たにたくさんの方に読んでいただき楽しかったです!

応援いただき、本当にありがとうございます!


※別視点。

では、本日もよろしくお願いいたします!







 岩山の中腹に開けた乾いた石と砂の広場に、地鳴りのような足音と奇声が響きます。


『『ゴオオオオォォォッ……!』』


「それにしても助かりました。先行した獣型や巨虫型の魔物をディシーが引きつけてくれて。やはり亜人型のほうがわたしには向いていますから。ある程度の知能と、わたしを摘もうとする意思を持つこうした不埒(ふらち)もののほうが――とてもとても御しやすいのです」


 小型の醜鬼(ゴブリン)豚鬼(オーク)剛鬼(オーガ)、緑や赤、青、黄、そして黒。奇声を上げて向かってくる上位下位含めた大小の亜人型の魔物の群れに、わたしはしゃなり、と艶めく黒い髪と裾丈の短い着物の袖を揺らして前に立ちます。


 薄く紅を塗った唇を優美につり上げ、ことさらに自らの存在を印象づけるように。


 ――わたしのお師匠さまは、最初にこうおっしゃられました。


(本格的な鍛錬をはじめる前にいっておきましょう。ネヤ。貴女はわたくし――サーシィ・サーザードにはなれません。そして、貴女の知る至上の〝無手〟の使い手にも、おそらくなれないでしょう)


 そして、こうつづけられたのです。


「貴女がなるのは――最高の使い手となったネヤ・レイスなのですから」


 そのときのお師匠さま――わたしの指針ともなったその言葉を口にして自らを奮い立たせながら、まっすぐに前を見つめました。


 その遠い頂への(きざはし)をどこまで上れたのかはわかりません。ですが、そのお師匠さまとの鍛錬の成果、いまはあますことなく、この場で存分に披露させていただきましょう……!


「【天網】」


 まずは、一舞(ひとまい)。虚空に円を描くように、流麗に、薫るように長い袖を振り、つう、と伸ばした指先からあたり一帯に魔糸を撒きます。


 そう。〝黒の花〟として、レイス家当主たる愛するノエルにいさまに捧げるために磨いてきたこの所作をいま――にいさまのとなりで戦うための力に変えるのです。


 すでにあたりに満ちた〝誘引〟の魔力とともに、目の前の有象無象を(わたし)へと導く甘き(いざな)いとして。


『『ブオオオオォォォッ……!』』


 ――お師匠さまとの鍛錬は、まず〝知る〟ことからはじまりました。


 お師匠さまのような、経験則と天性の勘に裏打ちされた鋭い洞察力もなければ、至上の〝無手〟の使い手たるレーヤヴィヤ姫さまのような、すべてを見透す神のごとき眼ももたないわたしが、いったいどのようにして〝視れば〟いいのか。


『『ギシャアアォォォッ……!』』


 その答えは、ずっとわたしの手の中にありました。そう、いまもこの指先に――流した魔力とともに触れたものの感覚を伝えてくる、わたしの〝()〟を通して。


 ニ舞(ふたまい)。ゆら、と。足に魔力を集中して、わたしはこの石と砂の広場を舞台に足を運びます。けっして速くはなく、遅くもなく。揺れる蝶のように、流れる蜜のように。


『『ブゴギシャォォォッ……!』』


 ゆらとかわし、手を伸ばせばとどくと錯覚させて、誘い、惑わせ、導きながら、亜人型の魔物たちすべてに幾重にも幾重にも魔糸を絡めていきます――そして。


「頃合いですね。レイス流花護術、【花摘ミ手折リ】――【(からめ)】」


 足運びを止めると、両手を胸の前で交差させて、強く魔力を通した〝()〟で一気に手折りました。


『『ブ、ブグガグギャァァァッッ!?』』


 一つの群体として見立てたその亜人型の群れを、より複雑に絡まりあうように。


 まず、豚鬼(オーク)のへし曲げた腕で小型醜鬼(ゴブリン)の首を折り、同時に剛鬼(オーガ)を前のめりに転ばせて、その下の豚鬼や醜鬼をつぶします。そしてまた小鬼の腕を、豚鬼の足を、あるいは剛鬼の首を直接――そして。


『『ブ……ゴ……ギ……ギシャ……』』


 倒れ伏す屍と、そのなりかけの山。舞い終えたわたしがふう、と息をつくその前には、惨憺(さんたん)たる光景がつくられていました。


 ほかならぬわたしの――〝(目と手)〟によって。



ということで、魔糸を使いこなせるようになったネヤ無双でした! まだつづきます!



さて。ブクマ、評価、いいね! などの応援いただきありがとうございます。まだの方、ぜひお願いいたします! 感想もご自由にどうぞ!


さらに、マンガBANGでコミカライズ連載中!

また、webから全面加筆修正した電子ノベルが各種サイトで発売中です!


さらにさらに、先日より別作品「クビからはじまるぶっぱ無双」「ダンジョンで暮らして〜」を公開中ですので、よろしければそちらもよろしくお願いいたします!


クオリティは、この「闇属性」に劣らないと自負しています!


以下のリンクからそれぞれ読めますので!


次回「巨大ギガント級と、踊る〝光〟」

引き続きネヤ視点。


では、また書き上げ次第。

それでは今後ともよろしくお願いいたします!

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