表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
闇属性だけど脚光を浴びてもいいですか―追放された少年暗殺者はワケあり闇美少女たちと真の勇者へ成り上がる  作者: ミオニチ
【第3部 光と闇と混沌と】2章 集う希望、蠢く絶望。

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

219/277

217話 白銀騎士。

すみません。

難産なキャラがいて、ちょっと時間がかかりました。

本日もよろしくお願いいたします。

「あ……! みんな……! ノエルさんも……!」


「やあ。久方ぶりだね。闇の勇者。そして――」


 まるで鏡のように磨き抜かれた王城の通路。そこに僕たち〈輝く月(ルミナス)〉を待つふたつの人影があった。


 ひとりは、耳に少しかかる程度に短く切った薄緑の髪に翡翠色の瞳で軽装の騎士装束に身をつつんだ少女、僕たちの友だちの星弓士ステア。


 そして、もうひとりは――


 カシャン。


 ステアよりもさらに短く切った同じ色の髪に同じ色の瞳の、白銀の鎧に身をつつんだ女性が独特の金属音を響かせながら、となりあうロココとディシーに近づき――おもむろにひざをついた。


「んゅ?」


「わぴゃっ!?」


 そして、それぞれの手を左右にとって、その甲にうやうやしく口づける。


「逢いたかったよ……! ロココ、ディシー……! 元気そうでなによりだ……! 私の可愛い妹分(いもうと)たち……!」


「うん。ロココもあいたかった」


「び、びっくりした〜! もう! シルヴァナさんったら、いきなりなんだもん!」


「はは。いやだったかい?」


「そ、そんなことないけど……」


「おねえちゃん!? 年下の可愛い女の子とみたら、だれかれかまわずそういうことするのはやめてって、いつもいつもいつもー!」


「はは。ステア。怒ったのかい? 大丈夫。妹分(いもうと)たちはもちろん可愛いけど、私の最愛は変わらず実妹(きみ)さ」


「っ! だから、そうじゃなくてー!」


 ――このまるで貴公子然とした振る舞いをしているのが、ステアの()、重ねていうけど()の白銀騎士シルヴァナ。ふたりの父ゴルドーが隊長をつとめる王国騎士団の副団長。


 団長ゴルドーに次ぐ、一説には超えるとされるその実力、まさしく麗人と呼ぶにふさわしい中性的な優れた容姿、そして、貴公子然とした振る舞いから、二〇代前半というこの若き副団長の団における人望、人気はとても高い。


 特にシルヴァナからみな妹分(いもうと)のように可愛いがられているという年下の女性騎士からは絶大だ。


 ……ただ、騎士団内の男性騎士に独り身が多いのは、もしかしなくても、この副団長のせいだったりしない? と、まことしやかにささやかれていたりもするらしい。


「に、にいさま……? あ、あの方は……? えっと、女性、なんですよね……?」


「ネヤ……!?」


「おや……? ああ……! これは私としたことが……!」


 カシャン。


 いつのまにか、僕のコートのそでをぎゅっとつかんでうしろに隠れていたネヤ。そのぼそぼそとしたつぶやきを耳ざとくとらえ、切れ長な目を細めたシルヴァナが一歩一歩近づいてくる。


「こんなにも美しく愛らしい妹分(いもうと)の存在に気がつくのが遅れるなんて……! そうか……! 君がニーベリージュのいっていた〈輝く月(ルミナス)〉の新しい……!」


「え、あ……?」


 そして、目の前でひざまづくと、ぱちくりと目を瞬かせてうろたえるネヤの右手を両手できゅっとつかみとった。


「はじめまして。私はシルヴァナ・ゴルディール。どうぞよろしく。遠慮せず、なんでも頼ってくれ。今日からは君も私の妹分(いもうと)の一員だ。姉として、騎士として、いまここにその誓いを立てよう」


「あっ……きゃっ!? に、にいさま……!?」


 そして、その白い手の甲に口づけかけたその寸前――僕はネヤを引きはがし、うしろにかばうと、こう宣言した。


「僕の“(ネヤ)”に勝手になにしようとしてるのさ? 白銀騎士シルヴァナ・ゴルディール」


 カシャン。


 独特な金属質な物音とともに、シルヴァナがゆらりと立ち上がる。


「……それはいささか過保護というものじゃないかな? 闇の勇者ノエル・レイス」


 そして、薄く笑うその翡翠色の瞳と僕のあいだで視線が交差した――一触即発の気配をただよわせて。






ブクマ、評価、いいね! などの応援いただきありがとうございます。


ということで、ほぼ名前だけでていたステアの姉、白銀騎士シルヴァナが本格登場です。一触即発の空気のまま、激突となってしまうのか? それとも……?

ちなみにネヤはノエルに独占欲まるだしでかばわれて、ドキドキしています。



ここからは余談で、シルヴァナ誕生経緯について。

非常に難産なキャラでした。実直な騎士だとニーベリージュとかぶるので、いろいろとこねくり回した結果、最終的にこうなりました。自分と関わりのある年下の女の子を分け隔てなく妹分として愛でることを信条とする極まったシスコン姉騎士です。

没案としては、お嬢さま、無口、常にフルフェイスな恥ずかしがり屋、いっそのことお兄ちゃんに、などでした。


次回、「苦手」


また書き上げ次第、よろしくお願いいたします。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ