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闇属性だけど脚光を浴びてもいいですか―追放された少年暗殺者はワケあり闇美少女たちと真の勇者へ成り上がる  作者: ミオニチ
【第2部 死霊行軍】3章 闇属性だけど脚光を浴びてもいいですか?

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151話 月なき夜の式典。

燃料をありがとうございました。

どうかお楽しみください。

「親愛なる我が王国の民よ。みなの知ってのとおり、【光】の勇者パーティー、【黎明の陽(デイブレイク)】が解散した。だが恐れることはない。【死霊魔王】を討ち果たした新たな希望がここに、ではお披露目しよう! 【闇】の勇者ノエル・レイスと、そのパーティー、【輝く月(ルミナス)】!」


空に月がない夜。代わりに大量の魔力照明で照らされた王城外壁前の広場。


 人々のひしめく中に厳かに老王の声が響き渡り、そして僕たちは前にでた。


 整然と居並ぶ騎士団よりも、朗々と語りかける王よりも前、人々を見下ろす城壁の最前列に。


「あれが……!」


「【闇】の勇者……!?」


 【耳】をすませば、聞こえてくるのは見渡すかぎりの群衆のどよめき声。だが、それはけっして好意的なものではなかった。


「【闇】の聖剣……!? そんなものがこの王国に存在したなんて、初耳だぞ……!?」


「でも、【死霊魔王】を倒したって……!?」


「けど、【光】が敵わなかった相手を【闇】がなんてありえるのか……?」


「お、おい……! ま、まさか……! 陛下はだまされてるんじゃないのか……!? 本当はその前に【死霊魔王】と戦っていたっていう【黎明の陽(デイブレイク)】の功績をあいつらがかすめ盗ったんじゃ……!?」


 そのざわめきは、どんどんと大きくなっていった。


「勇者不在だったいままでは混乱を招きかねないためいままでみなには伏せていたが、この王国の建国には、【光】と【闇】ふたりの勇者の存在が大きくかかわっており――」


 それは、老王が建国の真実について語ってもほとんど変わらない。


 それほどまでに強く、深く、根づいていた。人々の【闇】属性への蔑視と疑心暗鬼が。


「ひゃ、百歩ゆずって、仮に勇者だと認めるとしてもよ……!?」


「ああ……! じゃあ【闇】がオレたちの上に立つってのか……!?」


「そんなの耐えられないわ……! 見てよ……! あの褐色の肌……! 【呪紋使い(カースメーカ―)】とかいったっけ……! あれ、海の向こうにいるっていう蛮族と同じじゃない……!」


「けっ……! 恐怖卿、【血染め】なんか恐ろしくて支持できるかよ……!」


「ウィック……! でひひ……! あのちっこい姉ちゃん、立派なモン持ってんなぁ……! 冒険者なんかより、もっと似合いの仕事があるんじゃねえかぁ……? でひひ……!」


 ……考えが甘かったのかもしれない。【黎明の陽(デイブレイク)】と同じように【魔王】を倒せば、人々が【輝く月(ルミナス)】を認めてくれるってことが。


 実際は、王の後見があってすらこれなのだから。


 けど、いい。僕たちが、王と、そして国が認めた勇者パーティーだということは、これで知れ渡った。


 それに、このあと予定されている儀式(セレモニー)もある。それで少しは変わるかもしれない。たとえそれがだめでも、あとはひとつひとつ地道に実績を積んでいけば――


「こ、こんなの……! おかしい……!」


 ――そんな失意とある種のあきらめとともに僕が決意を固める中、後ろから僕たちを追い越して、城壁の最前列に騎士の儀礼用衣装に身をつつんだ少女が駆けよった。


 それは、いま唯一所在のつかめる元デイブレイクのメンバー、その最後のひとり。星弓士ステア。


『っ! みなさん! 聞いてください!』


 その切羽つまったような叫び声が月のない夜空に響き渡った。






お読みいただきありがとうございます。ブクマ、評価、いいね! などいただきました方、深く感謝申し上げます。あたたかい感想をいただけたら、うれしいです。



ということで、まだ【輝く月(ルミナス)】は認められませんでした。

次回「無力な少女のその叫びを」

さて、【黎明の陽(デイブレイク)】最後のひとり、ステアはなにを語るのか?



忙しくなった日常の合間を縫い、読者のみなさまに支えられて執筆しています。

これからもどうかよろしくお願いいたします……!

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