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闇属性だけど脚光を浴びてもいいですか―追放された少年暗殺者はワケあり闇美少女たちと真の勇者へ成り上がる  作者: ミオニチ
【第2部 死霊行軍】3章 闇属性だけど脚光を浴びてもいいですか?

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136話 宣告。

燃料をありがとうございました。

どうかお楽しみください。




星弓士(せいきゅうし)ステア。我が最も信を置く部下にして、友のひとり。そこに控える騎士団長のその末愛娘よ。よくぞ戻った。くわしくは聞かぬが、いまの其方のその様を見れば、心砕かれるような出来事があったとわかる。なれば、先に受けた報告。其方の願いどおり、騎士団への復帰を認めよう。【黎明の陽(デイブレイク)】への所属、大義であった。これからもこの国のために力をつくしてほしい」


「はい……!」


 【死霊聖魔女王】との戦いが終わった直後の着の身着のまま。つまりは、ほとんど裸の上に僕の貸した黒コート一枚を羽織ったままの姿。


 星弓士(せいきゅうし)ステアが感極まったように涙声で、老王へと返事を返す。


 王都の王城。その中でも限られた人間しか出入りできない聖剣の間。


 その壁も床も黄金一色に満たされた部屋の中。縦一直線に走る青黒い【光】の線にはばまれて、僕ひとりその顔の、姿の見えないまま、老王の話は続いていた。



 ああ、やっぱりあの黄金騎士、ステアのお父さんだったのか。見つめる目がなんか優しかったもんな。


 けど、娘のあんなあられもない格好を見て取り乱さないのは、さすが騎士団長といったところか。そのあと現れた銀の鎧の女騎士にも反応してたから、たぶんあのひともステアの。


 そんな考えをめぐらせながらも、僕の頭は半分も働いていなかった。


 目が、離せなかったからだ。


 王の姿を隠すように、縦一本に走る青黒い【光】の線。その存在に気づいたときから、僕の目はほとんどまばたきすらできず、その一点に吸いこまれている。


 それはまるで、あの青黒い【光】の線が僕になにかを訴えかけているかのように。


「では、次に【光】の勇者ブレン」


 だが、老王が呼んだその名を耳にした瞬間、僕の金縛りが解ける。


 ブレン。僕にとって、目標であこがれで、絶対に許せなくて、超えたいと願った男。


『そんな……!? 聖剣の……間……!? なら、まさか……!? 俺は……!?』


 そして、あの慟哭。


 【死霊聖魔女王】の前身、【死霊魔王】に敗れ、仲間と利き腕を失った勇者ブレンに、王がかける言葉。僕にとってそれが気にならないわけがなかった。


「【死霊魔王】とその配下との勇猛なる戦いぶりは聞き及んだ。見事である。十全に勇者としての役目を果たしたといえよう」


「……もったいないお言葉」


 その王の言葉に、【光】の勇者ブレンが上げていた面を下げ、うやうやしく頭を垂れた。


「だが、その結果、信頼できる仲間と利き腕を失ったのだ。其方に刻まれた傷、心身ともに深かろう。ブレンよ。ただいまをもって【黎明の陽(デイブレイク)】を解散する。十分な褒賞を用意しよう。しばし王都より離れ、休むがよい。其方に託した【光】の聖剣は、ふたたび王家が預かろう」


「……わかりっ……ましたっ……!」


 ブレンの、ギリギリと歯を噛み締める音が僕の耳に届く。


 勇者のあかしである聖剣の返却。それはつまり、実質的なクビ宣告と同義だった。






お読みいただきありがとうございます。ブクマ、評価、いいね! などいただきました方、深く感謝申し上げます。あたたかい感想をいただけたら、うれしいです。


そして、まだまだ切実にお願いいたします。どうか燃料をください……!



ということで、勇者ブレンはお役御免となりました。


次回「至宝」


書ききりますので、これからもどうかよろしくお願いいたします……!

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