表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
闇属性だけど脚光を浴びてもいいですか―追放された少年暗殺者はワケあり闇美少女たちと真の勇者へ成り上がる  作者: ミオニチ
【第2部 死霊行軍】3章 闇属性だけど脚光を浴びてもいいですか?

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

118/277

116話 名乗り。

「さて。それじゃあいくわよ。うふふ。魔王が振るう【光】の聖剣の力、その身で存分に味わいなさい! 【聖光十字斬(シャイニング・クロス)】! ……あら?」


 天高く陽が上り、時刻は昼を越えたグランディル山の頂の、いまやただの瓦礫跡と化した遺跡にて。


 聖女マリーアの存在のほとんどを奪った【死霊聖魔女王】〝玩弄〟のネクロディギス・マリーアがその異形の右腕で【光】の勇者ブレンの聖剣を十字に振るう。


 だが、その意図に反して聖剣から飛びだす【光】の刃は一本だけ。ただし、あたり一帯のすべてを横なぎにするほどに長大な――それは、あきらかに僕たち全員を一撃で全滅させられるほどの威力を秘めていた。


 ……まずい!?


「全員、跳べ! ニーベ! ディシーを! ロココ!」


「ああ、わかった!」


「うん、ノエル」


 ニーベリージュがディシーを。ロココが赤い呪紋を伸ばすと同時に、僕はその華奢な体を抱きかかえて大きく真上に跳んだ。


 直後。


 僕たちの真下で【光】の刃が通り過ぎる。その余波だけで、まわりすべての瓦礫を吹き飛ばして。


「あら? ブレンは簡単に使ってたのに、意外に難しいのね? でも、まあいいわ。一本でも威力は十分だし。そうね? いずれは十字の技も出せるようにするとして、とりあえずいまのは【聖光破斬(シャイニング・エッジ)】とでも名づけましょうか? うふふ。それにしても」


 その威力に戦慄する僕の耳に着地と同時に聞こえてきたのは、異形の右腕を振り抜いたままで金色の髪を揺らして小首を傾げる【死霊聖魔女王】のそんな声。


「ずいぶんとお優しいのね? 【闇】属性の坊やたち。自分たちだけではなく、いまやなんの役にも立ちそうにもないのに、そこのふたりまで助けるなんて」


「あ、あぅ……」


「ぐっ、うぅ……!」


 体に巻きつけていたロココの赤い呪紋を解除され、僕の上着を握りしめたまま地面に体を投げだす放心状態のステアと、もはや自力で立つ力も残っていなさそうな勇者ブレン。


 そんなふたりをかばうように、僕は一歩前に出る。


「そんなのあたりまえだろ? 僕たちは守るためにここに来たんだ。【死霊聖魔女王】、お前を倒して【死霊行軍(デススタンピード)】を終わらせて、みんなを守るために。いままだ手がとどく命なら、僕たちはなんだって、だれだって守るさ」


「ああ! そのとおりだ!」


「うん! あたしもおんなじ!」


「ロココも」


 鋭い眼光をたたえて、ニーべリージュが、ディシーが、ロココが、仲間たちが僕の左右に並んだ。


「うふふ。おもしろいわ、坊やたち。迫害されていると聞く【闇】属性なのに、そんな【英雄】じみたことをいうなんて。ああ、そういえばまだ名前を聞いていなかったわね?」



「ノエル・レイス。暗殺者」


 名乗るとともに黒刀の切先をまっすぐに向ける。


「ニーべリージュ・ブラッドスライン! 恐慌騎士(テラーナイト)!」


 青い霊火をまとうニーべリージュが槍斧(ハルバード)をグルグルと振り回してから、ピタリと正面に向けた。


「ディシー・ブラックリング! 黒元の精霊魔女(ダークエレメンテス)!」


「ロココ。呪紋使い(カースメーカー)


 それから、ディシーが胸の前であわせた手のひらの間に精霊を、ロココがぶわりと魔力を含んだ風を巻き起こす。


 そして、全員の心をひとつにその名を宣言する。


「そして、僕たちは――」


「私たちは――」


「あたしたちは――」


「ロココたちは――」


「「「「――【輝く月(ルミナス)】!」」」」


「【死霊聖魔女王】〝玩弄〟のネクロディギス・マリーア! 僕たちはお前という【闇】を打ち払って、世界を照らす【光】に――【英雄】になる!」


 そう。僕たちは、そのためにここに来た。

お読みいただきありがとうございます。ブクマ、評価、いいね! などいただきました方、深く感謝申し上げます。あたたかい感想をいただけたら、うれしいです。



ということで、【輝く月(ルミナス)】の名乗りがばっちり決まりました。ちなみに真っ黒マリーアは攻撃に巻き込まれない位置だったので放置です。


次回「戦闘開始」いよいよ過去最強の敵との決戦開始です。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ