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闇属性だけど脚光を浴びてもいいですか―追放された少年暗殺者はワケあり闇美少女たちと真の勇者へ成り上がる  作者: ミオニチ
【第2部 死霊行軍】2章 落ちる陽、堕ちた光。

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113話 【輝く月(ルミナス】対【死霊魔王】(後編)。

 天高く陽が上り、時刻は昼を越えたグランディル山の頂の遺跡、その瓦礫跡のひとつにて。


 【輝く月(ルミナス)】と【死霊魔王】の決戦が続いていた。


 僕の奇襲から始まり、ロココ、ニーベリージュがさらなる猛攻をかける。


 そしていま。



「ああ! 頼んだぞ! ディシー!」


「うん! ニーベさん! 我は刻み、我は(あらわ)す! その純粋なる破壊の暴威をもって、我が敵を圧砕し、粉砕し、撃滅せよ! 【超重破壊黒球(ギガフォースボール)】!」


「な、がぁぁぁぁぁぁっ!?」


 前に出て戦っていたニーべリージュが後ろに跳ぶと同時、圧倒的な質量を持つ巨大な【珠】が顕現し、【死霊魔王】の異形の腕とその黒い襤褸(ぼろ)に覆われた体の大半を吹き飛ばす。


「ロココ! 頼む!」


「うん。ノエル」


 ニーべリージュやディシーの猛攻にさらされた【死霊魔王】はいまや完全に、最初に攻撃した僕の存在を見失っていた。


 だから、いまが好機と僕はロココの呪紋の力を借りて、思いきり距離をとる。


 当然ながら、いまの僕はもう一度最大威力の【虚影零突破ゼロハイド・ストライク】を撃てるほどには回復できていない。


 あの技は魔力の消費はもちろん、全力攻撃と、高速で動いても存在を悟られないための超高レベルの【隠形】。


 まったく違うふたつの魔力の使いかたを同時にしなければならない関係上、一時的に僕の魔力制御をガタガタにするのだ。


 けれど、いまが絶対の好機であることは疑いようがない! だから、いまの僕にできるこれで決める!


「ロココ!」


「うん、ノエル。解!」


 僕の体を支え、巻きついていたロココの赤い呪紋が空中でかき消えた。


 【隠形】は使わない! 代わりに切先に全魔力を集中! そして、技の要となる加速は、超高度からの()()()()にまかせる!


 そう! これが奥義の亜種!


「これで終わりだ! 【死霊魔王】! 【零落破(ゼロ・フォール)】!」


「な……がっ……!?」


 真上から落下する僕の黒刀の切先はまっすぐに見上げた【死霊魔王】の眼窩に突き刺さった。


 そして、


「があぁぁぁぁぁぁぁっ!? こ、この儂がぁぁぁぁぁぁぁぁっ!?」


 断末魔を思わせる叫びとともにピシリとひびが走り、がらんどうの髑髏が粉々に砕け散る。


 あとに残るのは、ただ風に吹かれ、漂う黒い襤褸きれのみ――いや、おかしい……!?


 あの圧倒的な【闇】の魔力の気配が消えていない……!? ま、まさか……!?



『ふぉっふぉっふぉっ……! いや、これはまっこと驚いた! 不意討ちから始まったとはいえ、まさか【光】でもない【闇】の人間どもにこの儂がここまでやられるとはのう……!』


 その僕の推測を肯定するかのように、どこからかあたりに【死霊魔王】の声が響き渡る。


『本当によかったわい……! 次の体の()()を用意しておいて……!』



「……がっ!? ぐ……ああああっ!?」


「ぐがあああっ!?」


「い、いやあぁぁぁっ!?」


 そして、黒い襤褸がぶわりとその真っ黒な空洞を広げるのと同時、3か所から絶叫が巻き起こる。


 この、声……!?


 それは、忘れもしない僕のかつての【仲間】。


 【光】の勇者パーティーの――星弓士(せいきゅうし)ステアを除く【黎明の陽(デイブレイク)】のメンバーの叫び声だった。





お読みいただきありがとうございます。ブクマ、評価、いいね! などいただきました方、深く感謝申し上げます。 

あたたかい感想をいただけたら、うれしいです。



というわけで、【死霊魔王】はまだ倒せませんでした。


次回、「堕ちた光」。

章タイトル残り半分の回収回、並びに2章最終回となります。そして、このまま3章。第2部最終局面へと突入します。

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