お姫さま
「おい泥だんご、お前恥ずかしくないんか。子供に寄生してお前。」
御者台のレオンに聞こえない様に、アリスが俺をディスってくる。腹立つヤローですよほんとに…!
「今日で戻って来いお前。よそ様に迷惑かけてんじゃねぇよ、この穀潰し。」
「うるさいよ。俺はお前らとは一緒に行かないですよ。…レオンと暮らすことにした。」
「は?何お前、穴倉が伝染った?」
「…レオンは身寄りがないんだよ。だから子供なのに、魔石掘ったり、馬車タクシーやったりして、けなげに生きてるんだよ。ひとりでずっと生きるって、多分辛いだろ。でも、ひとりで頑張って来たんだよ。だからさ、何にも出来ないけどさ、これからずっと、一緒にいてやりたいと思ってるんだよ。…ま、役には立ちませんけどね~。」
俺は普通に本音を言ってしまっていた。照れ隠しに自虐で締めたんだけど、あれ?静かに話聞いてるなコイツ。
「…そうかよ。オラ、金めぐんでやるわ。」
アリスのヤロー、俺の顔の周りに黒貨をサクサク刺し出しやがった。
「闇のポン・デ・ラ●オンの出来上がりだわ。お前の新生活の餞別なんて、これで十分だわ。」
「価値的に、千円ちょっとか、コノヤロー。」
「十分だわ。あ、しっぽ忘れてたわ。」
サクッ。
「いってーな!深く刺すんじゃねーよ!」
「埋め込んどいてやるわ。」
「やめろバカ!あー、何埋めやがった!」
「金だよボケ。へそくりにしとけハゲ。」
腹立つな~。言い方が腹立つんだよな~。
「お姫さま、あれがブレブロですよ!」
レオンが振り向いて、アリスに声をかける。
「まぁ!ありがとうレオン!お買い物、楽しみだわ☆」
猫被り続ける気ですよ!死ねばいいのに、このお姫さま!




