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迫る亡者

おぞましい亡者の顔が、亜実の周囲に点在して浮いている。

靄の様に、霧の様に、漂いながら。

そして亡者の顔は、混沌のメンバーたちに向けて何やら呟く。

その声は、言葉にならない声で、具体的に何を言っているのかは、彼らには伝わらない。

だが、怨念のこもった、心が抉られる深い苦しみの感情があることだけはわかる。

闇中に蠢く亡者たちが、次第にすすり泣きを始めると、全員を襲う頭痛と不快感が和らいだ。


「今だ、行けっ」


それを隙だと見たジャービルが、ゲドに小声で囁く。

混沌最強のレインを呼びに行け、ということだ。

ゲドは小さく頷き、すぐさま気配を消して後退する。

だが、亡者たちは見逃さない。

ゲドを一斉に睨んだ亡者たちが、目と口を大きく見開き、叫んだ。

そして、ゲドに向かって、一直線に飛んで襲いかかる。

ゲドに襲い来る亡者たち。

すると、その前にシャサが立ち塞がる。

両手に長針を構えている。

針を摘まむ指先の尖りは、そのままシャサの攻撃の意志を具現化したかの様に鋭く、対峙する亡者たちの顔に次々に突き立てられる。

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