表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
749/2233

墓場に立つ男

闇夜に、血生臭い霧がかかる。

墓地には、筋骨逞しい男が数名、たむろしていた。

冒険者崩れのチンピラたちである。

地面にあぐらをかき、酒盛りをしているのだ。


「この墓地は、いつでもこうだな」


呆れた様な、しかし少し笑い混じりの声。

チンピラの神経を最も逆撫でする、挑発的な喋り方だ。


「誰だコラァ!?」


チンピラのうちの一人が、声の方を向き、叫んだ。

すると闇の中から、肩に女を抱えた男が現れた。

片側だけ長髪で、緩くパーマがかった髪をかきあげると、男の長い手足が、一層長く見えた。

月明かりが、赤く派手な色彩の服と金色の刺繍を煌めかせ、同時に、男の白い瞳孔を照らす。

男は、ドレス姿の女を放り捨て、顎を上げると目を細め、黒塗りの歯を剥き出しにして、チンピラたちに向けて、嗤った。


「ここは今から俺が使う。さっさと消えろ、ゴミども」

「ひぃっ、魔族ッッ!?」


チンピラたちは、その瞳孔の異容に圧倒され、脱兎の如く駆け出した。


「ゴミが」


男が目を見開くと、白い瞳の奥が、引き絞られる様に収縮した。

チンピラたちは次々に倒れ、その場に立っている者は、この異様な風貌の男唯一人だけとなった。

この男はシャサ。悪名高い冒険者パーティー・混沌のメンバー、シャサである。

放り投げられた女は、かつて冒険者として名を馳せた、水刃のジアナである。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ