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魔言をかき消した言魂

しかし、戦いの場において、そんなのんきなことを考えているアリスが振り返り、背後に立つ瑠璃を見ると、瑠璃のその目は鋭く細められ、眉間には皺がよせられていて、穴倉を刺す様に睨んでいた。穴倉も瑠璃を見ていて、角が光を帯びて明滅し始めていた。

アリスは穴倉に視線を戻し、わざとらしい程の素っ頓狂な声をあげる。

「うわ穴倉キィッショ!何あのつの!フィンフィン光ってるってェ!なぁ!?よぉし、あいつ、どうしてくれよう!なぁ!?」

瑠璃に同意を求めながら、その目を見るアリス。

「黙ってなさい」

「ひぇ」

……あしらわれた。

アリスがシュンとして、大剣と小太刀を止めている手を下げると、ガインとロイドはアリスの腕力になす術なく剣を刀を下げる格好となった。

ガインが、ロイドが、抗議の目をアリスに向ける。アリスは不機嫌そうな顔で、一言だけ、静かに重い声をあげた。

「暴れんな……!」

その目は地獄の炎の様に燃え盛り、あまりの殺意にガインとロイドの背筋が凍った。アリスの一言は、殺意に支配されていたガインとロイドの、狂った闘気をかき消した。アリスは単に、瑠璃が恐かっただけだ。睨まれたらヤバい、何されるかわからない、という気持ちから、瑠璃の気持ちを逆撫でしたくないだけで他意はない。だが、穴倉の魔言でおかしくなっていたガインとロイドを強大な殺意で飲み込み、二人をいささか硬直させたもののバッドステータス狂騒を消したそれは、癒しの魔法に近い、精神の正常化の効果を持つ言魂(ことだま)であった。

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