報告の恐怖
俺は、既に可愛さ全開美少女でありながら、上目遣いでさらなる可愛さを上乗せする。
だって瑠璃、怖いわ。
「誰がやったかはわからんけど、生き返ったくさいわ。しかも、すぐ近くにいるわ」
暗い中でも、瑠璃が顔をしかめてるのがわかるわ。
そりゃそうだわな。
瑠璃は穴倉と何かいがみ合って、穴倉をヌッ殺した張本人なわけで、俺と泥だんごに“穴倉を生き返らせないでくれ”って頼んだぐらいだからよ、穴倉が生き返ったとか知ったら、そんなん、怒り狂うに決まってんだろ?
そん時に俺は、八つ当たりされたくねぇ。
だから可愛さアピールして、攻撃対象から少しでも外れようとしてるんだわ。
しかし、一体誰が穴倉を生き返らせやがったんだ?
それは瑠璃も思ったみてぇで、鋭く俺を睨む。
まぁ、俺を疑うわな。
俺以外に、蘇生魔法使える奴なんざ、聞いたこともねぇもんな。
何だったら、女神でも使えねぇんじゃねぇかってぐらいだよな。
カプリスは別として。
「あんたが生き返らせた、ってことは?」
「ないない!絶対にないわ!」
全力で否定する俺まじ本気。
だって、こいつがブチ切れた時の爆発力は、俺をヌッ殺すんだぞ?
そんな奴に誤解されてみろ、命がいくつあっても足りんわ。
「でも私のことは生き返らせたわよね?あんたには前科があるのよ」
やっぱ来やがった!
「出た出たオイ!俺を疑うやつ!」
うーわ、鋭く俺を睨む瑠璃の目が、さらに鋭く細められたわ。
闇の中でもハッキリわかる、こいつ俺の返答次第では暴れるわ。
とりあえず目を伏せざるを得ないわ。
暴れ出したら、俺が止めるしかねぇのがめんどくさいわ。
何だったら、覇王⚫吼拳を使わざるを得ないわ。
「ちょっと、何目を逸らしてんのよ」
目ぇ逸らしたの、バレとるわ!
夜目利きすぎで、まじで瑠璃怖いわ!
変顔とかしなくてよかったわ……!
そんなんしたら俺、殺されとるわ……!
しゃあなしに、俺は仕方なく、もっかい瑠璃の方を見たわ。
闇の中、奴の細身のシルエットと、鋭い眼光が何故かハッキリクッキリわかるわ。
や、闇のパープルアイ……!
言ってみただけだわ。
しっかし穴倉、泥島……お前ら、よくこんな怖い奴と戦ったな……!
……いや俺も一回は戦ったけど、こんなんお前、コレは無理だわ。
スペック的には勝てるハズなのに、勝てる気がしないわ。
「で?私は生き返らせて、穴倉は生き返らせないなんて、ある?あんた、優しさで判断間違えるところ結構あるわ。クマガイにしてもそうでしょ」
やべぇ、そこ言われると、逆転は難しいわ。
言い逃れ出来ずに、冤罪が完成する感あるわ。




