戦力の幅の狭さ
だが泥島の眼中にはタツキはなく、ゴウばかりが目の敵にされている。
ネネクレアを追いかけるには、泥島を退ける他ない。
しかし、力づくは無理だとゴウは思い始めていた。
そこには、相性も関係している。
タツキは居合い、ゴウはハンマーによる殴打と土魔法が主な攻撃方法だ。
そして泥島は土の魔物。
ゴウの魔法の中でも、濁流波は切り札に近い魔法だった。
それを泥島は難なく吸い尽くしたのだ。
これを見ると、他の土魔法が効くとは思えなかった。
タツキの剣も意に介さず、ゴウの殴打は効くには効いたが、壊した泥島の体は瞬時に復元してしまうし、それどころか真銀化してしまい、もはや打つ手なしだ。
こうなっては、ミモザの魔法が頼りだと、ゴウは考え、ミモザを見る。
しかし、泥島に対する打つ手がない、という思いはミモザも同じくしていて、自分の不甲斐なさに歯噛みしていたミモザは、ゴウと合った視線を外した。
ミモザが所持している魔法は回復魔法や補助魔法が多い。
タツキとゴウを強化、補助することには長けているだろう。
だが、それでミスリル化した泥島を突破出来るとは思わないし、彼らと別の攻撃手段で主砲を担うことは、ミモザには到底出来るものではない。
ミモザは風魔法を使うが、キーネを一撃で絶命させることすら出来ない程の威力しかないのだから。
「そういえば、キーネさんがいない?」
ミモザの発した声に泥島が反応する。




