697/2233
そりゃ助けますよ
「なっ、ドロシマ!?」
驚くミモザの顔を見て、泥島は口を尖らせた。
「おかしいでしょうが!」
ドロシマが右の拳を内から外に薙いだ。
それは、ミモザの顔面に炸裂した。
側方に吹っ飛ばされたミモザは、勢いよく転がった。
キーネが唸る。
「……あんた、ミモザの仲間じゃないのかい?」
キーネは、泥島をじっと見つめた。
泥島もキーネを見る。
穢れを知らない少年の様な、実直な目だった。
「俺は誰の仲間でもないですよ。あの子、ネネちゃん?あの子のステータスを見ました。もしかしてなんだけど」
泥島は真剣な顔で語りかける。
「……その通りさ。あの子は特別。でも、これを知ってどうするんだい」
「……そりゃ助けますよ。俺には、その力がある」
泥島は拳を握りしめて立ち尽くし、視線をミモザに向ける。
片膝立ちのミモザは、泥にまみれていて、泥島を睨んだ。
『手を貸してやろう』
『さっさと倒せ』
『いや、殺せ』
ミモザの頭に、声が響く。
影ぼうしたちが地面から立ちのぼり、ミモザの周囲に等間隔で立っている。




