カプリスの一存
カプリスにとってアリスは特別だ。
他とは違う。
だからこそ、最初から強さも段違いにしたし、何かあった時の為の仕掛けも仕込んでおいた。
そして、アリスに使用された。
その一つが、死人覚醒。
それは、管理されたこの世界、その支配から解き放たれた、強くて自由な僕を作る為の魔法。
アリスの為に作り、忍ばせておいた魔法だ。
しかし、それを教えることが出来ぬまま、カプリスは心を支配され、そのまま時間だけが過ぎて行った。
そんな中アリスは、仲間たちに、そして自分自身にも死人覚醒を使用した。
そして、カプリスの支配から解き放たれた。
泥島や瑠璃の支配権がなくなることは、カプリスは構わないと思っている。
だがカプリスにとって、アリスを手離すことは苦痛でしかなかった。
アリスの様子を見ることが出来ないならば、何の為の自分なのか。
やり場のない感情が湧いてくる。
その感情には、もう一つのスキルについてのものも大いに混じっている。
もう一つのスキル、それは、Revolution。
「あの子、使ってましたね、Revolutionを……」
カプリスは悲しげな顔になる。
「普通なら獲得出来ない、隠しスキルとして仕込んだのに」
悲しみと絶望から、一気に心を燃え上がらせて再起せねば獲得出来ない様に設定したはずのスキルだった。
そのRevolutionを獲得したということは、それだけアリスが追い込まれたということ。
カプリスの目から、涙が溢れ出す。
しかし、アリスが悲しみと絶望から再起したことも思うと、泣き笑いの顔へと変化した。




