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一蓮托生のアーマンダイン
タシリモは、ガインを横取りし、アリスを抱え込んだ。
あれは大きな裏切りだ。
エオエルはそう思っている。
アーマンダインに、そしてエオエルに力があれば、寛容に受け止めることも出来たかもしれない。
しかし、現在のアーマンダインは弱体化の一途を辿っていて、そんな余裕はなかった。
とりわけ、蕀の分裂、分散は痛かった。
アレックスとクロキは脱退し、セオドールとダーハムは行方不明。
そして残ったギルバーティは役立たず。
しかも、単なる役立たずではなく、魔王の分体だった。
まさか、ギルバーティが魔王だったとは。
この情報をもたらしたのは、悪魔ビクトーだった。
吸血鬼を束ねる闇の者。
普通ならば、悪魔と結託などしない。
だが、間をとりなしたのは、神官ミラーだった。
それには心底驚いた。
控えめで慎重な性格のミラーが、こんな大それたことをするとは、エオエルには考えもつかなかった。
ましてやミラーは神官。
敵対する悪魔と繋がるなど、許されることではない。
だが、エオエルにはその気持ちが理解出来た。
ミラーは、自分と同じだ。
切羽詰まっているのだ。
だからエオエルは、一蓮托生の道を選んだ。




