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目印と道標
生い茂る緑深い森林は、道などない様に見えて、その実、しっかりと目的地に続いている。
タツキとゴウは、足取り重く、森の中へと歩を進めていた。
その表情は、暗い。
二人は森の中にて、ネネクレアをある人物に引き合わせたかった。
しかし蕀のセオドールとダーハムにいい様にあしらわれ、ネネクレアと食糧を奪われた。
「とりあえず、アドバイスをもらって…」
タツキがブツブツと呟きながら歩く。
ゴウは無言だ。
目的は。
「それから一旦ネネクレアの店に戻らないと。えーっと」
タツキは、足下を見渡す。
ゴウが手招きした。
「あったぞ」
角が取れている石を見つけた。
近くに川がないのに、この様な石があるのは不自然だ。
「目印あった」
そう、これは目印。
この石の周囲にある木に、道標となる矢印が書いてあるのだ。
まずは、木の根に。
「あったよユキシマ。これ」
タツキが指した木の根元に、矢印がある。
「次は幹だな」
幹に矢印を見つけると、次はまた根だ。
原始的だが、意外と知られない方法。この道標の先に、あの人物が待っている。
場所は、レパード首都メリディア近郊の森である。




