表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
600/2233

凡庸な魔物

道向こうにいたのは魔物だった。

魔物は、突然、森がダンジョン化したことに驚いた。

だが、だからといって、そう大きな問題だとは思っていない。

むしろこれは、降って湧いた好機だ、とすら思っている。


何が好機かというと、ほしいものを手に入れられるかもしれない好機だ。

それは、自分が強くなる為に必要だ。


魔物は、凡庸な種族に生まれた。

そして凡庸なりに強くはなった。

だが、様々な他者の存在が、自分を否定する材料となった。

自分を特別な存在だなどと、今は口が裂けても言えない。

自信を打ち砕かれたのだ。


自分を肯定もした。

だが、そこに意味は生まれなかった。

それほどまでに、自信を打ち砕かれた。


魔物は、強くならねばならない、と思っていた。

凡庸な種族に生まれたからには、強さの限界は近い。

だが、それでも、強くなりたい。

その強さの限界の頂きに、自分を到達させたかった。

それは、自分はここまでやったんだ、という自分への言い訳じみた納得を求めてのことだったろう。


その為に、手に入れたいものがあった。

いや、手に入れていた。

だが、手放す結果となった。

今となっては、どこにあるのか。


森に、夕陽がさしてきた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ