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生き方が違っても、男

ジャン・ジャックは思う。

以前の自分ならば、同じ生い立ちながら掬い上げられたフォンテスに憎しみを覚えたろう。

持つ者は敵だ、と。


しかし今は、何とも思わない。

自分は持たざる者であり、フォンテスが持つものは持っていないが、同時に、自分が勝ち取った地位を、フォンテスは持っていないし、フォンテスにはフォンテスの、ジャン・ジャックにはジャン・ジャックの仲間がいる。

だから、違いに対する敵意は、湧かない。


かといって、全く同じ価値がある這い上がりだと思うことも出来ない。

自分こそが、路上上がりの純粋な体現者だ。

その〝誇り〟が、ジャン・ジャックには芽生えていた。

先日までの〝コンプレックス〟は霧散していて、自分のこれまでを受け入れられていることに、ジャン・ジャックは気付いた。


「…フォンテス、お前の仲間はこいつらで、俺は一時的な同行者。だよな」

「その通りだ」


フォンテス、そしてジャン・ジャック共に、しばし無言になるが、そこに不穏な色はない。

だが、シャノンは戸惑い、イゴールに念話を送る。

女のシャノンには、無言の場が不穏に思えたからだ。

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