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クマガイへのギフト
そうだ、こちらにはまだ切り札があった。
カプリスは、魂の繋がりを辿り、クマガイの意識を乗っ取る。
脳裏に、クマガイの視界が追加される。
これでアプリコットを襲撃して倒せば、とりあえず戦況のリセットは利く。
…というのは考えが甘かった。
クマガイは今、単なる人間で、小太りのオッサンに過ぎないのだ。
そんなものは、戦力にはならない。
だが、女神は、支配下に置いた駒たちが積んだ徳や、背負った業を貯めて、能力や進化、試練として、駒たちに還元、背負わせることが出来る。
それが能力付与や、種族変化である。
イオがアリスに与えたIgnitionの様な、強力なギフトの付与は難しいが、クマガイを魔物に戻すぐらいならば、クマガイを冷遇して貯めた分で今すぐに出来る。
カプリスは、クマガイを魔物に再び変化させることに決めた。
「原点回帰と行こうか」
クマガイの体が、にわかに発光した。




