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SARUの煌めき
電撃の逆流が、カプリスの腕を襲った。
しかしその痛みは、カプリスの闘志をより掻き立てた。
先刻までのSARUの目は虚ろに澱んでいたが、今はもう影をおとす色はなく、再び狂気の煌めきが戻っていた。
「解き放たれた!俺のココロ!」
それは、目の前で起きた新勢力の登場、イゴールとビクトーの仲間割れが、SARUにとって、自分の過去を肯定する材料となったからであった。
そこにギルバーティの姿があったのが、SARUにとって、本当によかった。
「かつての宿敵!うずくコブシ!」
SARUがギルバーティの姿を見たのは最終決戦以来だった。
ギルバーティはどうあっても敵でしかなかったが、それがかえってSARUを安心させた。
ビクトーに揺さぶられていたSARUは、自分を、何と卑しく、浅はかで、下らない存在なのかと思い始めていた。
それは、元々SARUの心の中にあった引っかかりを、ビクトーがこねくり回したからであるが、ギルバーティの登場で、SARUは、自分がどんな立場であろうと、ギルバーティ打倒に力を尽くし続けていたことを思い出した。
そして最後にはギルバーティを破ったことを。




