付き合って下さい
「…で、どうしたらいいカンジ?俺、お前と付き合いたい感あるわ」
「え」
「え?それは断るカンジ?」
「いや、え?私あんたと付き合ってると思ってたんだけど」
「え?ないない」
「え!?ない!?どういうことよ!?え!?ない!?は!?ないって何!?」
「え!?だって、付き合ってって言われてないわ」
「はぁ!?あんた、なら何でちょいちょい誘う様なこととか、キスとか…とか…え!?」
「いやあれは、とりあえず肉体関係を」
「はぁぁぁぁ!?とりあえず肉体関係!?信じらんない!最っっっ低!」
瑠璃の右フックが、アリスの頬を打ち抜いた。
「ぐぁぁぁぁ、平手じゃなくて、グーかよぉ…!回復魔法…ガクッ」
アリスはうつ伏せで動かない。
脂汗が滲んでいる。
回復は済んでいる。
動けないはずはない。
瑠璃が腕を組み、仁王立ちでアリスを見下ろす。
「もっぺん殺されたいの?あんた」
「…勘弁して下さいだわ」
「ちゃんと、付き合って下さいって言いなさいよ、あんた」
「ぬなっ!?くっ…!つ、付き合って下さいだわ…!」
「名前がないわ。誰と付き合いたいの?はいもう一回」
「池中と付き合いたい…わ…!付き合って…下さい…!」
「名字?今名字なわけ?」
「瑠璃…君が好きです…!付き合って下さい…お願いだわ…!」
「はい、よろしくお願いします」
「ぐっ、くそぉ…何だこの複雑な気持ち…!釈然としないわ…!」
誰かに母の様な存在と思われるには程遠い、等身大のアリスであった。




