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殺人医師に刺さる棘

願わくば、もう一度戦ってみたい。

今度は殺し合いの戦いではなく、試合でだ。


ジャン・ジャックは、自分の心境の変化に笑い、鼻から短く息を漏らした。


それは、自嘲気味の笑みではあるのだが、己を蔑む色はなく、変化を歓迎しているかの様な、爽やかな表情で、とても、歪んだ殺人鬼のする様な顔ではない。


以前のジャン・ジャックならば、試合などという生ぬるいことは考えなかったし、ヴァリッジとエディ以外と心を繋ぐつもりなど、微塵もなかった。


だが、あのゴブリン、聖闘士ガインとならば、敵でありながらも、友に近い何かを築ける様な気がしたのだ。


「今の俺をヴァリッジが見たら、何て言うだろうな」


親友ヴァリッジは、ジャン・ジャックの凶状を、そして心の闇を知らない。

いや、闇には薄々気付いているかもしれない。

だが、それを今さらどうこうすることもないだろう。

それがジャン・ジャックには心地よくもあり、少し寂しくもあった。


凶状を知りながら、戦いを通して何かが繋がったガインとならば、ぶつかり合える友になれる様な、そんな気がした。


そしてその思いは同時に、長年の友ヴァリッジに偽りの自分しか見せていないことを再認識させ、ジャン・ジャックの胸に心苦しさの棘を刺した。

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