表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
453/2233

弱体化の現実

「ジアナさんっ!」


タツキが飛び出し、不意を突いた蹴りをシャサの腕に当てた。

シャサの拳は跳ね上げられ、ジアナには届かなかった。

続いて、跳躍していたゴウがハンマーを振りかぶり、シャサに向かって振り下ろす。

だが、ゴウの一撃を上回る速度のシャサは、余裕綽々の蹴りを繰り出して、ゴウの顔面を蹴り抜いた。


「地下牢、ウチとケンカする気か?」


エタースの言葉に、どよめきが起こる。


「それはそっち次第ですよ!」


声を荒げるタツキの目には、明らかに力が上の相手を前にした焦燥と敵意が混じった火花が散る。

そしてゴウは、エタースにシャサ、周りの人間の動きを注意深く警戒する。


速度向上魔法を重ねがけし、超人の肉体的なポテンシャルを最大限に発揮して二人がかりでかかっても、シャサの拳を一回跳ね上げるのが精一杯であることを考えると、もう一人敵が潜んでいた場合、総合力で絶対にかなわない。


「大丈夫か!?ユキシマ!」


ジアナを守る様にシャサに立ち塞がるタツキが、視線をシャサから外さずにゴウに声をかける。

無言で鼻血を拭ったゴウがタツキと並び立ち、ハンマーを構える。


シャサは冷たい目でタツキとゴウを睨み、拳を開く。

手には暗器バグ・ナウが握り込まれていた。

バグ・ナウは、握った拳の指と指の間から出た鉄爪による武器だ。

回復魔法のないジアナが首を引っ掻かれでもしたら、頸動脈切断で死ぬ可能性は高かった。

ジアナの全身の毛穴から、汗が吹き出す。


「ムカつくんだよなあ~〝地下牢〟のタツキィ~」

「目障りなガキは今やっておくべきだな」


顔を歪めるシャサと、冷静ながら隙がないエタースが並び立った。

タツキとゴウも、汗の噴出を各々かんじていた。


「勝ち目は…ないね」

「やばいな。逃げるか」

「そうしたいよね。でも、あの子もジアナさんも、見過ごしてはおけない」

「だよな」


以前ならいざ知らず、現在のタツキとゴウでは、シャサ一人相手であっても勝ち目はない。

タツキは剣に手をかけ、さらに目を血走らせた。

ゴウは混沌の二人、周囲の間合いを警戒して、神経を張り詰めさせ続けていた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ