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地下牢の二人は地下に潜る

タツキとゴウは、冒険者ギルドに来ていた。

首都メリディアともなると、北区、東区、西区、南区に各一つずつ、四つものギルドがある。

そのうち南区のギルドが、城から最も近い。

だからして、冒険者としての再登録に来たわけなのだが、有名人の少年二人の行動に、誰もが驚きを隠せなかった。


再登録は、ランクを変える際に行う行為である。

通常は、ランクを上げるので、ギルドによる厳しい審査があり、それをパスした者は数々の恩恵に(あずか)ることが出来る。


収入の桁が変わるし、Cランク冒険者は士爵(レパードにおける貴族の最低位)、Bランク冒険者は勲爵士と同じ扱いとなる。


そしてAランク冒険者ともなれば、男爵である。

そうなると異性も引く手あまたとなるし、貴族や王族との婚姻さえも視野に入れることも出来る様になり、地位も名誉も手に入る。


貴族たちからの風当たりもあるにはあるが、冒険者の立身出世は多くの者たちから支持を得ていて、冒険者はこぞってランクを上げたがるものなのだ。


そして、タツキとゴウはAランク冒険者。

それが突然、ランクを最低位のGまで下げると言い出したのだから一大事だ。

受付嬢ジアナは、半狂乱で叫んだ。


「タツキくん!ゴウくん!一体何があったの!?」


受付であるだけは、書類を見て知っている。

二人のLVが1まで下がっていることを。

だが、それ自体を口にはしない。

冒険者の重要な個人情報を漏らすのはご法度だからだ。

もしこれを漏らせば、名を上げようという輩が二人を狙うのは目に見えている。

不意に扉が開き、タツキたちと同じ年頃の少女が立っていた。

その場にいる全員が、少女を見る。


「お疲れさまなのです…」


閉まる扉。

全員が、再びタツキたちを見る。


「ジアナさん、俺は鍛え直す必要があるんだよ。倒さなきゃならない敵が出来た。わかるでしょ?」

「俺たちは、だろ?やらなきゃ気が済まねえことが起きちまったんだよな」


ジアナは、真剣な眼差しで小刻みに頷いた。


「わかったわ。上へは私から通しておく」

「一応、姫さまからの親書も渡しとくぜ」

「なるほど、騎士姫さまの肝入りでもあるのね」

「それでね、ジアナさん。俺たちは仲間を探してる。低いLVで誰か魔法職を見繕ってくれないかな。パーティーを組みたいんだ」


三人のただならぬ雰囲気、そして騎士姫フィオラの親書、低いLVの魔法職を地下牢に加えるという驚愕の発言に、メリディア南区冒険者ギルド内は、どよめきで包まれた。


元はといえば、ジアナもCランク冒険者であり、その強さは誰もが認めるところだ。

そんなジアナが、そして騎士姫フィオラが、二人のGランク降格を認める異様。

そして。


「特別な力なんかなくてもいい。元気な人!を見繕ってよ」


超人である地下牢の二人が所望する魔法職という不可解。

どよめきの後、ギルド内が静まり返っている中、扉が開き、先程の少女がギルド内に入ってきた。

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