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クマガイ救出

ビクトーたちはさらに下層に降りていた。

少年たちの逃亡以降、立ちはだかるものはなく、イゴールは拍子抜けしていた。

先を行くビクトーが立ち止まり、壁を見る。

後に続いていたイゴールも立ち止まり、意識して壁を見る。


「壁の中ですね」

「そうだな」


ビクトーが人指し指の爪で壁を切り裂くと、憔悴しきったクマガイが潜んでいた。

ビクトーは汚い物を見る様な目で、クマガイを見た。


「案内しなさい」


案内して下さい、ではなく、案内しなさい、だ。

ビクトーの語句のみにではなく、語気にも非難めいた色が入ったことに、イゴールは気付く。


土魔法の応用による隠伏は、間違いなく〝地下牢〟の片割れによりなされたものだ。

しかし、クマガイ自身の意思の介在がないとは、イゴールには考えられなかったし、ビクトーもそう思っただろう。

つまりクマガイは、自分たちより、地下牢の二人を選んだ、と。

それはプライドの高い吸血鬼には、許せることではなかった。


クマガイを壁から引きずり出し、さらに下層を目指して歩くビクトーとイゴールは、無言になっていた。

それはクマガイへの不快感からのものなのだが、クマガイは吸血鬼たちとの間に出来た溝、軋轢を理解出来ておらず、救助されたことにただただ安堵の溜息をついた。

三人は最深部へと到達しつつあった。

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