逆転と逃亡
初レビューを頂きました!
気合いが入りました!
皆さんのご期待の斜め上を行ける様に、より一層頑張ります!
ありがとうございます!
「放電!」
イゴールは、先刻魔導士たちが放った電撃魔法を体に吸収し溜めていた。
それを使うのだ。
「当たれば感電で動きを止められる!力を貸せ!ビクトー!」
イゴールはビクトーに声をかけ、接近戦を挑まんと駆ける。
振り下ろす超速の一撃はしかし、こともなげに受け止められ、凪いでも突いてもかわされる。
「言わずもがな!イゴール!二人がかりで行きますよ!」
ビクトーが応え、二人がかりでタツキに殺到するも、爪も巨斧もかわされてしまう。
二人がかりでも、それは変わりはしない。
息を弾ませるビクトー、イゴール。
そして、息ひとつ乱れないタツキ。
だが。
「体の動きが…鈍い!?」
タツキは敵二人の目を見る。
ビクトーとイゴールの目は、妖しく輝いていた。
「合体瞳術か!やられた!」
電光で照らされた二人の目からは、放たれ続けた瞳術の輝き。
タツキの経験値が吸い取られ、LVが1にまで下がっていた。
そして吸い取られた経験値は、ビクトーとイゴールに分配され、二人を数段強くした。
「もう一度やれと言われても、出来る自信はないが、やれる様にはなりたいものだな」
「そうですね。全力でかかってなお油断される程の力の差があったからこそ、時間がかかる瞳術をかけられた」
タツキが青ざめる。
「雷撃魔法は、攻撃の為じゃなく、明かりにして瞳術を見せる為か」
伸ばされるビクトーの手。
「ご名答」
迫る凶爪。
「くそっ、しくじった…!」
しかしてその手その爪は、振りかぶられ放たれたハンマーに阻まれた。
「タツキ!何やってんだ!」
「ユキシマ!経験値を全部吸われた!もう俺たちじゃ勝てない!退くしかない、一旦!」
「何やってんだよお前はー!」
ユキシマゴウは、ハンマーで床を叩いた。
床がせり上がり壁になる。
すぐにビクトーの爪が切り裂いたものの、数瞬の間は如何ともし難い。
「…逃げられましたか」
地下牢の二人の姿は、既になくなっていた。




