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すれ違いの嫉妬

そんなふたりを見やるのは、お互いのみ。

あとの人間は皆、泥島とヴァリッジに注目していた。

ヴァリッジが、泥島に向けてジャンビーヤを向ける。


「大地王ドロシペイン、てめえの目的は何だ?何故名乗った?」


ヴァリッジは、魔物を信用していない。

特に、アリスとあずみ出現の傍らにいたにも関わらず、常に目立たぬ泥島を。

だが、騎士の礼に則り名乗る泥島に、人間的なものをほのかにかんじた。


「よくぞ聞いてくれましたよ。この名前は、泥島くんの心の痛みをわかって下さいっていう意味が込められてます。ずっと弱くて情けなくて苦しんだ悲しい日々を、俺は今埋めてるんですよ」

「ダメだこいつ、ラリってやがる。話が噛み合わねえ」

「えっ何か俺ズレてました?えーと待って下さいね、あっ、俺はラリってないです!エディと違って!」

「何だと!?エディてめえ、またクスリやってやがんのか!?ああ!?」

「もうやってないよおお兄貴いい!ドロシマてめええ!ふざけたこと言うなああ」

「やだ、何かまた状況悪化した!?俺の余計な一言で!?エディ申し訳ない!」

「…ふざけた野郎だぜ、ドロシペイン。俺はてめえみてえな奴が大嫌いなんだよ。なあ?」


ヴァリッジはジャンビーヤを逆手に持ち変える。

鋭い殺気が、泥島に突き刺さる。


「俺また何か嫌われちゃった!もうやだ~」

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