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魔人の再来

「あっはァー」


割って入った少女の首には、アランの刀が食い込んでいる。

背中には、ヴァリッジのダガーが刺さっている。


その痛みからの奇声なのだろうことはわかる。

わかるが、この場において、その声は何だ、と、その場にいる全員が、不思議な気持ちと表情になった。


割って入ったのは、美少女だった。

黄金の髪に、双眸は燃える様な、血の様な赤。

肌は雪の様に白いが、顔には縫い目がついていて、ただ美しいだけではなく、修羅場を潜ったのだろうかとの想起もさせる。


そんな少女が、超速を超える神速で割って入ったのだ。


その光景は、異様の極みであったが、アランもヴァリッジも停止出来ない程の速度域の中であるにも関わらず、少女は割って入りながら顎を上げ、手を腰にやり、肩幅に足を広げ、どや顔で直立したのだ。


アランとヴァリッジの速度域は、少女にとってはどうということもないのだ、と誰もが無意識下で認識し、その途方もない実力に戦慄した。


だが、そんな高次元の存在であっても、斬られもするし、刺されもする。

そして───。


「痛でででででで、もぉぉぉぉ!!!」


痛みは、自分たちと同じ様に感じるのだ。

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