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ヴァリッジ対アラン
二人は、自分の腰の得物に手を伸ばす。
アランの刀は、妖刀繊月。
名のある名工、カワベの作で、様々な力を秘めているとされる名刀だ。
片やヴァリッジのダガーは、幼き日に名も知らぬ冒険者がくれた、ガラクタ同然のものを研いたもの。
得物は、二人の生い立ち、生き方と重なるとヴァリッジは思った。
アランがどういう生い立ちなのかなど、厳密にはわからない。
だが、そう感じた。
超速で駆け、二本のダガーでアランの心臓を狙わんとするヴァリッジ。
居合い斬りで一刀両断にせんと待ち受けるアラン。
二人が交わるその瞬間、何かが神速で間に割って入った。




