304/2233
魔軍、ブレブロへ
「…どういうこと?フォンテス様は真祖の吸血鬼じゃないの?」
シャノンは怪訝そうな顔でマシアスを見る。
マシアスは片眉を下げ、歪めた表情で得意げに話す。
「真祖の吸血鬼として完全覚醒した後さらに、魔人化が始まったらしいぜ。フォンテス様は、吸血鬼の王子でありながら、そこで終わらねえんだ」
「吸血鬼を超える存在になるということね」
「そういうことだ」
イゴールが後方から並び、口を挟む。
「魔人は、勇者と対になる存在。魔王と我々を導く存在だ。」
「それがフォンテス様なのね。皆の忠誠心の理由がわかったわ。そして私も改めて忠誠心を捧げることをここに誓うわ」
後方からアランも並ぶ。
「…」
マシアス、イゴール、シャノンの三人がアランに注目する。
「…」
真顔のまま、アランは後方に戻って行く。
「「「何か言えよ」」」
アランは満足げな顔で、少し鼻で笑った。
ブレブロはもうほぼ真下だ。
四人は、街に降りた。




