エディの告白
「付き合ってくれえ!」
エディは、体を起こすとアリスの手を取り、告白していた。
アリスは、何だこいつ、と思っているのが一目でわかる、汚いものを見る様な目で、エディを見る。
「絶対嫌だわ」
アリスは、即座に断る。
「一目惚れ、一目惚れなんだあ!俺は冒険者パーティー悪童のエディ!君に会う為に生まれてきたあ!君の名は!?」
エディは食い入る様にアリスを見つめる。
アリスは目を逸らすと、舌打ちしてボソボソと呟く。
「キッショ…!お前なんかに名乗ってたまるか…」
「つれないこと言うなよお!初恋なんだあ!…君の手、あったかいなああ」
「聞こえとるんかい!つーかまじでキショい…!ひくわー」
アリスの背筋に寒気がはしる。
顔をさらに背け、うわキッショ…まじで苦手だわこいつ、と小声で呟くアリスを、泥島は見逃さなかった。
「こいつは、アリス・ノーブル・エヴィエニス。俺は泥島。よろしくなエディ」
「出た出たオイ!人の名前を勝手に言うやつ!」
泥島の悪意ある名乗りを受けて、アリスは絶叫する。
手をエディに握られたまま、目を瞑り、天に向かって顔を向けて反り返るアリスは、まるで駄々っ子だ。
エディが恋慕で目を潤ませ、顔を近付けて来る。
アリスの目は恐怖で歪み、顔を必死に左右に背ける。
「アリス…君は天真爛漫で、何て可憐なんだああ…」
「キィッショオ!男にモテても、嬉しくねぇわぁ!」
アリスの二度目の絶叫が、川のせせらぎの中、より大きく天に向かって響いた。




