立場と挑発
メは困惑する。
そして穴倉に視線と念話で訴える。
『我が魔王ヨ、このメはあなた様に逆らう気などございませン。しかしながラ、立場のある身でもあリ、形上敵対行動をとることをお許し下さイ。』
穴倉は返答せず、一瞥の後、ボルゾに視線を移した。
その態度は、メに対する苛立ちがある様に見てとれ、ルリは揺さぶりをかける。
「待って!ボルゾと、えーと?」
「ラーラと言ウ。よろしく頼む、虹のスライム」
「ラーラね、よろしく。それでねラーラ、まずはメに任せましょ。どうやらメは熟練の魔導士。穴倉ごとき倒せる強さと私は見たわ。」
「しカシ、メ殿はついさっきまで幽閉されてオリ、衰弱してイル。」
「幽閉?」
「魔王アリスに邪心を見透かサレ、殺された後に幽閉されたノダ。」
「アリスに?ふうん。…どういう奴か、わかったわ。尚更見てみたいわね、メが穴倉を相手にどんな戦い方をするかをね。」
メが声を荒げる。
「何が言いたイ!」
一呼吸置き、ルリが冷たく答えた。
「穴倉を呼び寄せたのは、あんたよね?私もあんたに呼び寄せられたんだから、しらばっくれるのはナシよ。メ、あんたは、この村を滅ぼすつもりだった。私たちを使ってね。ゴグ族を滅ぼされた恨み…だったわよね?というわけよ、穴倉。あんたもメの口車に乗って、助けに来たクチでしょ?」
「近付くな。」
「何よ?私たちは…」
「同じじゃない。池中、お前はこの世界にとって、邪魔な存在だ。俺はお前を絶対に殺す。今、この場で」
「…何よそれ?邪魔はお互い様でしょ。あんたやっぱり私と同じよ。話に乗ってくれるなら、苦しませずに殺してあげたのに」
「お前には無理だ。俺はHPが1あれば、何度でも再生してみせる」
「HPを0にすれば、問題ないじゃない」
「俺も殺すか、アリスの様に」
「あんたムカつく奴になったわね、穴倉。アリスの様に?やらないわ。私のやり方であんたを叩き潰す」




