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透明 vs 虹色

「何ということダ」


メは戦慄する。

アリスも凄まじかったが、この虹色のスライム、〝ルリ〟もとてつもない強さだ、と。


メは、透き通る体の真ん中に、赤い魔石の様な心臓を持つ〝アナクラ〟を〝光輝く飽食の宝石〟だと信じた。


言い伝えと一致する姿と、それに見合う強さというのは、魔に魅入られた者にとって、信仰の対象になる。


実際に、メは胸が躍った。


ゲブ族のゴブリンたちの態度、そしてミサとスライムのルリの友好的な関係、村の惨状、重なる死体を見れば、アナクラがいかに強く危険な魔物なのか、わかろうというものだ。


そしてそれは、(しもべ)であることを誓うメを助ける為になされたことなのだ。

強く、残虐な魔物が、メという矮小なゴブリン一匹を助ける為に暴れるということは、即ちメを眷族と認めてくれたということだ。


だが、そんなアナクラを、ルリはいとも簡単に屠った。

〝七色の嫉妬〟を思わせる異様な姿と、魔王と信じるに足る魔物を容易く葬る力。


「ルリこそが魔王カ…!」


メの小さな呟きは、ルリまで届いていた。

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