238/2233
クマガイのワンチャンはこれからだ!
ここにも一人、誰とも向き合わない、向き合えない、そして自分が見えていない者がいる。
クマガイだ。
クマガイは、全てを都合良く考え、自分の欲望や感情のままに行動して失敗する。
普通の人間ならば、何がいけなかったのかを考え「反省」し、「成長する」が、クマガイにはそれがない。
だからこそ誰からも好かれないし、慈愛の女神を自称するカプリスにさえ嫌悪され、去勢されたりするのであるが、クマガイは自分に問題があるとは考えず、逆恨みして敵意を募らせる困った性格なのだ。
カプリスが望んでいたのは、七人の青春群像劇だった。
七人に胸踊る冒険をさせ、ある程度のところで魔王の話をし、魔王への進化の因子を組み込んだ七人全員に「あなたたちの誰かが、魔王になるかもしれない」と言い放ち、最終的にそのうち三、四人を魔王にして、苦悩と共に青臭い青春を送らせてやりたかったのだが、全員が全員、無軌道な行動を繰り返し、あまりにも予定が上手く行かないので、カプリスは苛立っていた。




