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お互いを敵として
上空に蹴り飛ばされたシャサだったが、空中姿勢をコントロールして足から着地した。
すると地上では戦局が膠着しているのか、誰も動いていなかった。
因縁の相手、超人勇者ユウも動いていない。
そしてエタースも動かなくなっていた。
(何だかんだ言って、やってくれやがるぜ)
シャサの胸中に怒りの感情が沸き上がる。
今がユウを倒すチャンスだと思ったが、逆に返り討ちに遭っている。
自分は蹴り上げられ、エタースはその間に顔面を潰されて負けていた。
だがジャービルは生きている。
二人がかりでユウと戦うぞ、と意思疎通する為にアイコンタクトしようとするが、視線は別の者の横顔に遮られた。
「てめえ」
シャサとジャービルの視線を結ぶ直線上にある横顔は、あずみのもの。
眼球を動かしたあずみと目が合ったシャサ。
胸中の怒りをあずみに全てぶつけるつもりで睨み付けるが、あずみは怯まずただ静かにシャサを見る。
「聞きたいことがあるでござる」
「何を偉そうに、このバケモンが」
二人はお互いを敵として認識している。
感情のとげを今は抑えているあずみと、止める気がないシャサとの間に、かげろう揺らめく様な熱気が立ち込める。




