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いただき
霧晴れる中、エタースとあずみが睨み合う。
それは忍たちにとっては予想外のことであった。
「てめえ、何のつもりだメイド」
エタースはあずみと親密な関係性を築いてるわけではないので、名前ではなく服装で呼んだ。
あずみは険しい顔でエタースと向き合い、周囲をちらちらと見ながら口を開いた。
「お主、逃げるでござるか?」
「あ? 見りゃ分かんだろうが」
「その娘は置いてけでござる」
「あ?」
あずみとエタースの間に不穏な空気が流れる。
忍たちは言葉は発しないが、ざわめく雰囲気で二人の動向を見守る。
ジャービルも一瞬あずみに視線を移した。
その瞬間。
「ぐわっ、ぐっ!?」
ユウの剣技に翻弄され、あずみの様にバランスを崩された。
すぐさまユウの剣の間合いから退くジャービル。
本音でいえばカワベを守りたかったが、ユウが相手では一瞬が命取り。
だからこそ本能的に退いてしまった。
「いただき」
当然、ユウは剣を振る。
動かぬカワベの首を狙って。




