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靄の正体
ジャン・ジャックは、倒れたガインを見て、安堵の溜め息をついた。
靄はジャン・ジャックの体力を変換して作る毒で出来ており、限界を超えて放出すれば、最悪、ジャン・ジャックが死に至るものだ。
魔法医師は本業の魔法治療の他に、魔法医学の研究者の側面を持つ場合が多い。
ジャン・ジャックも例に漏れず、研究者として魔法医学を研究し、いくつもの薬、技術を開発・修得していた。
通常、薬は神聖属性を帯び、毒は闇属性を帯びる。
だが、ジャン・ジャックは疑問に思っていた。
薬も毒も、本質的には同じものだ。
ならば、両属性を備えることは可能ではないのか?と。
最初は薬と毒の境界線を研究した。
両属性を持つ中間があると考えたのだ。
しかし、結論から言うと、これは失敗に終わった。
中間には無属性があった。
これはこれで有意義な発見ではあったが、求めているものに流用出来る様な代物ではなかった。
次にジャン・ジャックは、薬に闇、毒に神聖属性を込める研究を始めた。
結論から言うと、これが成功した。
ある時、とてつもないヒントを得たのだ。
炎の女神官と、その後継者である聖騎士が使う秘剣・風雷牙だ。
神気と雷を帯びた砂塵は、ジャン・ジャックに閃きを与えた。
そして、ジャン・ジャックは、神聖属性の気を、闇属性の毒霧に付加する方法を思いつく。
そして、実験は成功した。




