あずみの戸惑い
泥島保典は考える。
何故、こんなところに服部あずみが?と。
呆然としてあずみを見る泥島は、頭をガリガリと掻く。
だが、以前の泥島の様に簡単に崩れたりはしない。
ある程度の硬度、強度があることが見て取れて、あずみは内心喜ぶ。
(泥島も強くなったんでござるなあ)
感慨にふけり、小さく頷くあずみは、泥島と色々話してみたい気持ちになった。
となれば、まずは同門のシャサたちに紹介しようと思う。
「兄者たち、こちらは泥島といって……」
しかしその言葉を泥島が遮る。
「待てよ服部。 お前まさか、そいつらの仲間なのか?」
険しい顔の泥島は、ネネクレアを肩に担いでいるエタースを見ながら、吐き捨てる様に言う。
「誘拐犯のさあ」
「え?」
誘拐犯と聞いて、服部あずみの顔が曇る。
そしてシャサとエタースを交互に見るが、どちらもユウと泥島に意識が向いていて、あずみの方を見ていない。
「え?」
カワベを見ても同じ。
ユウを見て不敵に目で笑う。
対するユウも静かにカワベを見据えている。
「誘拐犯? え?」
誰もあずみの疑問に答えそうにない。
すがる様な目つきで泥島を見ると、視線に気付いた泥島もあずみに向かって視線を投げ、「お前、悪事の片棒担ぐ様になったのかよ」と憤る声。
「え?」
戸惑うあずみが首を傾げた瞬間、タツキがエタースに向かって走り、抜剣した。




