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意識が違うのはクマガイだけ

 風が吹き、砂埃が舞った。


「分かったよ……」


 クマガイはすんなりと、あずみの言葉に頷いた。

 それは誰にとっても意外な反応で、あずみでさえ驚く程だった。

 追従の意を口にしたクマガイの目には落胆の色が濃く、ツェゲンたち“楔”はその様子を見て顔を見合わせる。

 圧倒的に強いはずのクマガイが、すんなりとあずみに従う光景は違和感があるのだ。


(何故、我らの敵に従う……?)


 誰もがそう思うが、無理はない。

 楔の面々は、あずみとクマガイの関係性を知らない。

 不穏な雰囲気を察して、天敵の様にすら思っている。

 そもそも、あずみもクマガイをそういう相手だと思っている。

 意識が違うのはクマガイだけだ。

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