2136/2233
倒すのみ
そして、お前のやり方は分かっているぞ、という通告。
これはクマガイにとって、何かの駆け引きというわけではないし、敵がどういう出方をしても、ただ対応するのみという表明に過ぎない。
だが、黒の操縦者にとっては、とてつもないプレッシャーとなった。
故に操縦者は、クマガイに対し、全力を注ぎ戦う決意を固める。
「勝つ為には手段を選ばんさ」
こざかしいマネだろうが何だろうがやる。
これはそういう返答だ。
一挙手一投足を見据えられ、やろうとしていることを見抜かれている状況だからこそ、何でもやるという表明なのだ。
そして、黒の人型には、それだけの力がある。
操縦者はそう思っている。
「リスクはあるが、ね」
黒の人型には顔がない。
そのはずなのに、クマガイには苦笑している様に見えた。
それは、直感としか言い様がなかった。
ブラフなのか、何か切り札があるのかは分からない。
しかしクマガイは、読み勝とうとは思わない。
ただ黒の人型を、デシネを倒すのみだと思っている。
立ちはだかる敵を、倒すのみだと思っている。




