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許さないぞ、侵略者
クマガイは黒の人型を睨む。
人型には顔がない。
が、操縦者の視線はこちらに向いている。
そう思うクマガイは、目を引き絞る様に細めて、厳しい表情にて見据える。
対峙する黒球の操縦者が何者かは知らない。
だが、黒球に心を侵されたことのあるクマガイは、その目的を分かっている。
だからこそ、完膚なきまでに叩き潰すつもりで、今、黒の人型と戦うつもりでいる。
「俺はお前を許さないぞ、侵略者」
クマガイの、腹から出た声。
そこには怨嗟の感情がこもっている。
「アリスとやっと友だちになれたのに……!」
口調は静かながら、激情が言葉に乗っている。
まるで黒いオーラを纏っているかの様なクマガイ。
黒の操縦者は、遠からず始まる戦闘を想定して気を引き締めてかかる。
だが、既にクマガイの感情に圧され、呑まれ始めている。
(何か言葉を返すべきだ。 心理的に不利な状態で始まったら、勝てない)
クマガイが一歩進む。
すると黒の人型が一歩、退った。




