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ちょっと地味にマズいやつだわ
そんなクマガイの喜色を気にかけない穴倉は、続いてアリスを見た。
その視線には「どうしたものかな」という問いが含まれている。
アリスと目が合い、引き続き同じ視線で問いかけ続ける穴倉。
するとアリスがあぐらで腕を組んだまま、上下左右関係なくゆっくり回りながら、穴倉の方へ近付いて来た。
穴倉の放った熱線を見ていたアリスは唸っている。
「う~む、うむうむ、う~むだわ」
およそ思考しているとは思えない、子供のような唸り。
しかしアリスは、直情的、反射的に行動する割に、意外と思考する。
ただ、その思考は何かによって中断され、表に出ないままのことが多い。
だが今回は、静かに考えていたこともあって、短絡的な言動にはならなかった。
「穴倉の熱線砲はよぉ、俺らの中じゃつよつよのはずよ。 それブッ放して何にもならねぇんなら、ちょっと地味にマズいやつだわ」
「そうなのか」
対する穴倉のリアクションは薄い。




