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GOサイン
二人は共通する考えに至る。
だが、それを口にはしない。
デシネは思う。
(ここから出すわけには行かない、ということは、邪神の力に対処する方法を持っていないということ)
シャノンは思う。
(時間がない、ということは、この空間が時間経過と共に崩れていく可能性がある)
そして女は思う。
(プレがやられた今、私だけでこの場を維持する力はない)
女には闇の伝染を防ぐ様な光の力がない。
デシネたちをここに釘付けにして倒したい。
倒せなければ、伝染元となる者たちを世に放つことになる。
そうなっては、この世界は今のままではいられなくなる。
女はそう考えた。
だが実際には、デシネとクマガイが即興で作ったブラフだ。
デシネがこの女を騙したのは、情報を引きずり出す為。
そしてその目的は、ある程度達成しつつある。
後は仮説に従って時間稼ぎをして、この空間を出る。
更には。
「あわよくば、あなたを倒します」
その言葉をGOサインだと判断したアリス、穴倉、そしてガインが、疾風の様に駆けた。




