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死んでたまるかチクショー
時間は充分稼げていたのだ。
飛び散る触手と血液。
切断箇所に痛みがはしる。
しかし穴倉はまるで痛みなどないかの様に、切られた部分を見向きもしない。
(……行くぞ)
穴倉は目の前のクマガイを見据え、溜めていた一撃を放つつもりでいる。
直撃すればクマガイを鏖す自信がある。
盾が破られた今が、その時だ。
「食らえーッ!!」
「!?」
穴倉の絶叫と同時に、クマガイの背筋にぞくりと悪寒がはしった。
それはクマガイが何度も体験した感覚。
───死。
「うぉあぁぁッ!!」
クマガイも絶叫した。
痛みに意識を向けない様になりつつあったが、所詮は軽傷。
死の気配と同列に出来る様なものではない。
(この感覚は嫌なんだってば! 死んでたまるかチクショー!)




