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俺にもある
穴倉の口元に微かな笑み。
本来は、熱線砲を撃つ時以外、感情の起伏がなかった穴倉。
戦闘生物として、そういう風に作られたのだ。
だが、今は徐々に感情が出る瞬間が増え始めている。
その一つが、今だ。
「俺にもある」
穴倉にも能力はある。
熱線砲。
触手。
そして。
「俺にもあるんだよ」
穴倉の微笑が、禍々しい笑顔に変わった。
その瞬間、穴倉の触手の盾が爆発した。
「ぐぁぁっ!?」
吹っ飛ぶクマガイ。
バズソー状態はそのままだったが、血飛沫が舞った。
先程の触手切りの際に飛び散った血は穴倉のものであったが、今度は違う。
クマガイが回転を止め、空中で静止した。
そして穴倉と向かい合う。
「痛っっったい!」
クマガイの体は傷だらけで、そこかしこに血が滲んでいる。




