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高揚の理由
今のクマガイは、アリスと共に戦うことしか頭にない。
自分が何者なのか。
誰に作られたのか。
この世界が何なのか。
(うぉぉぉぉぉぉ!)
思うところは依然そのままだ。
しかしクマガイは、今戦うことに躊躇がない。
ただアリスと共にある。
そのアリスが、前方に手をかざした。
飛んで来る光の矢に、火炎をぶつけようというのだ。
「おらァ! おらァ! おらァ!」
アリスの掌から射出された火炎が飛んで行く。
クマガイの風を孕んで、何倍にも膨れ上がった火炎は、無数の光の矢を飲み込んで飛んで行く。
「食らえやァ!」
元気よく巻き舌で叫んだアリス。
そのテンションはクマガイには、いつにも増して高い様に見えた。
アリスは戦闘に高揚して、より力を発揮するタイプだ。
今回はクマガイと共闘していることで、テンションが上がっている部分もあるのではないか、と思える。
対するアリスは、今回クマガイと完全に決別することになると思っていたが、そうはならなかった。
そのことが作用してのハイテンションだ。
アリスは嬉しかったのだ。




