1968/2233
やってやれよアリス
そしてクマガイ。
(ついてきちゃったけど……!)
先を行くアリスが徐々に失速する。
「あー、アカンか~!」
それもそのはず、アリスは厳密には飛んだのではなく、跳躍しただけなのだ。
このままではゾミには届かず、落下してしまうだろう。
それをクマガイは黙って見ていられない。
わだかまりが次から次に生まれても、それが些細な一言で崩れてしまう程には、アリスの心がわかる様になってしまった。
「俺がいなきゃダメだな! お前は!」
そういってアリスの背中にへばりつくクマガイ。
(納得出来ないこともあるけど、俺、お前のこと、嫌いじゃないんだよ)
クマガイから吹き出す風の推進力によって、アリスが再び飛ぶ。
「よっしゃでかしたクマガイ! あのツラ吹き飛ばしてやるわ!」
拳を握るアリスの口もとには笑み。
クマガイの口もとにも。
そして叫ぶクマガイ。
「マジ、やってやれよアリス!」
「お前みたいになぁ!」
「やめろそれは言うなァ!」




